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蒋介石の外交戦略と日中戦争

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  • サイズ B6判/ページ数 316,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000258654
  • NDC分類 319.220
  • Cコード C0022

出版社内容情報

抗日戦争を指導し勝利したのは国民党だったのか中国共産党だったのか? 蒋介石の外交戦略が中国の国際的地位の向上に果たした実態を通して,歴史の真実に迫る.蒋介石関連資料とりわけ「蒋介石日記」を本格的に使った初めての研究成果.蒋介石の「持久戦」「安内攘外」「反共

内容説明

抗日戦争を指導し勝利したのは国民党だったのか、中国共産党だったのか?蒋介石の外交戦略の意図を明らかにし、日中戦争における中国の外交と戦術が「五大国」の一つに数えられるという国際的地位の向上に果たした実態を通して、歴史の真実に迫る。蒋介石は、なぜ満洲事変で日本との武力衝突を避けたのか?なぜ盧溝橋事件で「最後の関頭」を決意したのか?なぜ首都南京の攻防戦で正規軍を撤退させたのか?毛沢東共産党と汪精衛親日政権をどう見ていたのか?蒋介石は孫文の「外交は新時代の武器」という言葉を発展させ、「外交は無形の戦争」と主張した。蒋介石関連資料とりわけ「蒋介石日記」と台湾の档案史料を日本で初めて本格的に使って活動記録を再現。中国共産党が作り上げたストーリーとは異なった抗日戦争史を描くことに挑戦し、「持久戦」「安内攘外」「反共抗ソ」「以徳報怨」などを唱えた蒋介石の外交戦略の内在的論理を明らかにする。

目次

序章 「外交は無形の戦争である」
第1章 蒋介石の外交戦略の基本構造
第2章 抗日戦争の準備―蒋介石における一九三五年の分析
第3章 日中戦争の開始と蒋介石
第4章 日中戦争の展開―一九三八年の情勢
第5章 日中戦争から太平洋戦争への途―蒋介石の外交戦略の一つの結実
終章 蒋介石外交の新たなる課題と日本

著者等紹介

家近亮子[イエチカリョウコ]
1992年慶應義塾大学法学研究科政治学専攻後期博士課程修了。博士(法学)2001年、慶應義塾大学法学研究科。慶應義塾大学文学部講師などを経て、1998年から敬愛大学国際学部に勤務。現在、敬愛大学国際学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

168
著者は蒋介石日記を詳しく調べ、蒋が長期的視野に立った外交戦略の下、抗日戦を世界戦争の一部に転換し、それが中国の勝利と地位向上に貢献したことを明らかにしていく。興味深いのは九州へ爆撃機を飛ばし(爆弾ではなく)和平を訴えるビラを撒いたことで、これが米の世論を刺激し日米開戦の一助となった点は現代の戦争にも通じる情報戦略として注目に値する。日記はソ連や共産党を警戒する気持を如実に伝えており、蒋の苦労が判る。毛沢東は抗日戦を巧みに利用して民衆の支持を得ていった。これは中国共産党の一方的な史観を修正する貴重な研究だ。2023/07/12

kumonosuke

2
日米を戦わせて漁夫の利を得ようという作戦だったのか。中国沿海諸都市を日本軍が抑えおり、ビルマルートを抑えれば中国支援ルートは無くなるという事か… 国際世論も味方につけるしたたかな戦略だと思う。なお、第二次世界大戦が先に欧州で開始され、日本もそれに巻き込まれて行ったのだろうか? もう少し研究したい。2014/03/27

takao

1
ふむ2019/12/28

ソノダケン

0
ドイツ軍の強さをよく知る蒋介石だが、ポーランド侵攻直前の1939年7月、「勝利は必ず英仏にある」と日記に書いた。国民政府が英仏側につけば日本を孤立させられると予測し、実際そうなった。手強い戦略家である。蒋の追い落としを目論む「国民政府を対手とせず」の方針は、案外正しかったのかも。まあ結果として、第二次国共合作を招いたけど。いったい何をしたかったんですかね。当時の日本とイギリス。2016/08/20

papahaba

0
改めて、共産党と国民党の2勢力との戦争であった事を理解2018/08/31

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