内容説明
狂言、川柳、落語―、笑いの伝統が数多くあるのに、なぜ現代人は笑いの力を忘れてしまったのでしょうか。笑いを深く考えてきた三人の識者が、古今東西の笑いを考察します。本書は、人間の生き方や社会の仕組みを相対化し、そのあり方を再発見させる笑いの効用を論じた、シンポジウムの記録です。閉塞化した日本の状況に風穴をあける、笑いの旋風をお楽しみください。
目次
児童文化のなかの笑い
脳と笑い
文学と笑い
シンポジウム 笑いの力
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
臨床心理学者。1928年生まれ。京都大学数学科を卒業後、高校の数学教師となり、同時に臨床心理学を学びはじめる。スイスのユング研究所に留学し、日本人で初のユング派分析家の資格を取得。帰国後はユング心理学の普及につとめるとともに、臨床心理学の発展に力をつくす。また、欧米と異なる日本人の心性を考えるために、日本の神話や宗教を研究。海外でも多くの研究を続けている。『河合隼雄著作集』1期・2期に業績はまとめられている。『昔話と日本人の心』で大仏次郎賞、『明恵 夢を生きる』で新潮学芸賞を受賞
養老孟司[ヨウロウタケシ]
東京大学名誉教授。1937年生まれ。医学博士。東京大学医学部卒業。同大学院博士課程修了。東京大学医学部教授、北里大学大学院教授を歴任。専門は解剖学
筒井康隆[ツツイヤスタカ]
作家。1934年生まれ。同志社大学文学部卒業。1960年、SF同人誌『NULL』を主宰。この雑誌に発表した「お助け」が江戸川乱歩に認められ、作家活動を始める。『虚人たち』で泉鏡花文学賞、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、『ヨッパ谷への降下』で川端康成文学賞、『朝のガスパール』で日本SF大賞、フランス政府よりシュバリエ章、フランス・パゾリーニ賞、『わたしのグランパ』で読売文学賞をそれぞれ受賞。映画、演劇、テレビなどにも出演し、俳優としても活躍
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感想・レビュー
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