模倣と権力の経済学―貨幣の価値を変えよ“思想史篇”

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  • サイズ B6判/ページ数 297p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000253208
  • NDC分類 331
  • Cコード C0010

内容説明

経済活動や貨幣の正体とは何か。その根底にある「権力」とはどのようなものか。経済学の正統がこれまで見落としてきた「模倣」に照準して考える本書は、近代の経済的人間像を、そして経済学そのものをラディカルに問い直す。タルド、マルクス、スミス、高田保馬、アリストテレス、フーコーらの思想を縦横に援用しながらの探究。

目次

序論 人間の終焉と「類似」―ホモ・エコノミクス再審
第1部 近代の模倣(模倣と権力の同根―タルドとマルクス;「勢力」意志からの従属本能へ―高田保馬における模倣と権力;統治の原理としての「同感」―スミスにおける模倣と権力)
第2部 甦る類似(貨幣の“際”、資本の“窮”―フーコーと経済学批判;幾何学的「比例」と交換―アリストテレスとマルクス;天体に「照応」する鋳造貨幣―コペルニクスとグレシャムの法則)

著者等紹介

大黒弘慈[ダイコクコウジ]
1964年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。経済理論、経済学史(経済思想史)。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学、東京大学)。東京大学経済学部助手、龍谷大学経済学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科准教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

30
G・タルドから影響された高田保馬。タルドに影響を与えたA・スミスも模倣と権力が同根としていた(25頁)。デュルケームの論的のタルド(28頁)。歴史とは最も模倣された発明の集合(35頁)。高田保馬の『勢力論』で、最重要は、法の前に平等となるとき勢力の差として残るものが経済的富 のみ(傍点)となるという指摘(113頁)。知識と美徳は良心の追求対象(158頁)。2016/05/04

岡本 正行

0
難しい本である。模倣、それは学問に限らず、すべての技術や学問に共通して必要な不可欠なものである。この模倣という言葉に関わって、著者の言わんとする内容、理念を誤って理解する可能性がある。漢字による表現が分かりにくい。経済学は難しい、マルクスにせよハイエクにせよ外国人なのだから漢字は使用しない。それが、この本では、難しい漢字が多用される。はたして必要なのか、もっとわかりやすい表現では、この著作は実現できないのか疑問な面はある。文章は、まずわかりやすいことが大事である。外国語や専門用語を自明は変、簡潔が一番だ!2021/02/09

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