ふたり旅―生きてきた証しとして

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000246422
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

吉村昭と歩んだ五十年。夫も、妻も、ただ、書くことをひたすら利己的に追い求めつづけてきた。夫婦作家の修羅と豊饒の道。

目次

虚弱児だった福井時代
上京・父の死
軍国の少女・敗戦
基地の町・向学の思い
長かった同人雑誌時代
遙かな光
夫の受賞・弟の死
事実と小説
魔の影
夫婦対談―津村節子・吉村昭

著者等紹介

津村節子[ツムラセツコ]
1928年福井市生まれ。作家。64年「さい果て」で新潮同人雑誌賞、65年「玩具」で芥川賞、90年『流星雨』で女流文学賞、98年『智恵子飛ぶ』で藝術選奨文部大臣賞、2003年に恩賜賞・日本藝術院賞を受賞。日本藝術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あきこ

2
作者の自伝。子供時代、戦争、両親の死、自らの生活を立てていくところからの苦労と夫吉村昭との出会い、それからの生活が淡々と綴られる。他人は成功してからの人物しかわからないものだが、自分自身で苦難を乗り越え、小説を書き続けていたことがよくわかる。また夫婦そろって同じ職業を貫く生活は大変だ。しかし、お二人の思いやりながら超えてきた道のりはその絆を深め、信頼してきたことの証となっているのだろう。そんな生活の中で夫を病で失った作者の喪失感は想像しきれない。なのに相変わらず淡々と文章にしている作者。すごい。2015/04/26

どんぐり

2
津村節子が 吉村昭のことを描いた『紅梅』の前に書かれた本。本書は、津村自身の作家としての生き方を前面に出しながら、相方の吉村氏と共に歩んできた作家人生を振り返ったもの。本書の最後に収載している「心ひかれる北国の風景」の津村と吉村の夫婦対談での換金旅行の話しがいい。まさにふたり旅である。2012/06/24

どんぐり

1
津村節子が 吉村昭のことを描いた『紅梅』の前に書かれた本。本書は、津村自身の作家としての生き方を前面に出しながら、相方の吉村氏と共に歩んできた作家人生を振り返ったもの。本書の最後に収載している「心ひかれる北国の風景」の津村と吉村の夫婦対談での換金旅行の話しがいい。まさにふたり旅である。 2012/06/24

kokada_jnet

1
生い立ちから、夫・吉村昭の癌との闘病までの自伝。夫の死去については後書きで追記。うち、なんといっても興味深いのは、学習院の文藝部で知り合い、結婚、のち夫婦ともに作家としてデビューするまで文学修行部分であるが。吉村の三兄や弟からの間接的ながらの経済援助があり、「お手伝いさん」をやとったりしながらの執筆活動であったようだ。2012/01/06

えいカマ

0
昭和の芯の強い女性だと感じた。吉村昭が語る妻とは、かなり印象が異なるのも面白い。2015/06/03

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