“始まり”のアーレント―「出生」の思想の誕生

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  • サイズ B6判/ページ数 386,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244596
  • NDC分類 311.234
  • Cコード C0031

出版社内容情報

豊饒な可能性を湛え、われわれの思考をつねに刺激し続ける思想家ハンナ・アーレント。本書は彼女の思索の起源に遡り、草稿を含む主要なテクストの精読を通して、その<始まり>を明らかにする。アーレント研究の新たな地平を切り拓く新鋭の登場。

内容説明

「自由」や「複数性」といった概念を懐胎した、アーレントを貫く原理である「出生」の思想とは何か。「世界への愛」が、ここから開かれる。

目次

第1章 アーレント解釈史を捉え直す―何が問われ、何が問われてこなかったのか(裁断されるアーレントの思想―現代政治理論の隘路の中で;拡散するアーレント像―一九九〇年代以降のアーレント解釈 ほか)
第2章 自己・他者・世界をめぐる問いの始まり―アウグスティヌス論とパーリア論(『アウグスティヌスにおける愛の概念』―その問いの構造;『アウグスティヌスにおける愛の概念』におけるアーレントの探究―隣人の意義をめぐって ほか)
第3章 「制作」の暴力性―全体主義論の生成過程(1)(アーレントの全体主義論の特質―その問いの射程と構造;「人種帝国主義」論から『全体主義の起源』初版まで―近代人のニヒリズム ほか)
第4章 「制作」から「労働」へ―全体主義論の生成過程(2)(「制作」と「労働」―過程を支配するhomo faberと過程に支配されるanimal laborans;「組織化された孤絶」の破壊力―『全体主義の起源』第二版における全体主義理解 ほか)
第5章 出生について―政治的なるものの「始まり=原理」(「出生」の思想の誕生―「始まり」の時間性;自由の「始まり=原理」―『アウグスティヌスにおける愛の概念』を新たに反復する ほか)

著者等紹介

森川輝一[モリカワテルカズ]
1971年生まれ。西洋政治思想史専攻。現在、名城大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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