内容説明
世界と日本に現れている未曾有の経済危機の諸相を読み解きながら、パックス・アメリカーナと市場原理主義で串刺しされた特殊な時代の終焉と、すでに確かな足取りで始まっている新しい時代への展望を語り合う。深い洞察と倫理観に裏付けられた鋭い論述は、「失われた二〇年」を通じて「改革者」を名乗った学究者たちの正体をも遠慮なく暴き出し、「社会的共通資本」を基軸概念とする宇沢経済学が「新しい経済学は可能か」という問いへのもっとも力強い「解」であることを明らかにする。
目次
第1回 市場原理主義というゴスペル
第2回 日本の危機はなぜこうも深いのか
第3回 人間らしく生きるための経済学へ
第4回 新しい経済学の息吹
補論1 社会的共通資本としての農の営み―農業と食糧の危機にどう対応すべきか
補論2 社会的共通資本と二一世紀的課題
三つの訣別―あとがきに代えて
著者等紹介
宇沢弘文[ウザワヒロフミ]
1928年、鳥取県に生まれる。1951年東京大学理学部数学科卒業。専攻は経済学。現在、日本学士院会員、東京大学名誉教授。1997年文化勲章受章。2009年、地球環境問題の解決に向けて貢献した個人や団体に贈られる「ブループラネット賞」を受賞
内橋克人[ウチハシカツト]
1932年、神戸市に生まれる。1957年神戸商科大学卒業。神戸新聞記者を経て、1967年から経済評論家。2006年宮沢賢治・イーハトーブ賞、2009年NHK放送文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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