橋がかり―演劇的なるものを求めて

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  • サイズ B6判/ページ数 346p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244183
  • NDC分類 770.4
  • Cコード C0097

出版社内容情報

シェイクスピアの劇場から能舞台へ,演劇的な知性が橋がかりを渡る.ギリシア悲劇から『花伝書』へ,ベケットから鈴木忠志へ.近代の病を超える劇的なるものを求め,軽快なフットワークで洋の東西を架橋した演劇論集成.

内容説明

うつし世から夢幻の世界へ、シェイクスピアの世界劇場から能舞台へ、演劇の本源を尋ねる探求者の精神が橋がかりを歩む。厳粛なるものの傍らに滑稽、猥雑、ノンセンス―近代性の閉塞を突き破って時代を疾走した知性による、鋭利かつ繊細なる演劇論を集成。世阿弥、ベケット、イェイツ、鈴木忠志、グリーナウェイ…隔たった時代、隔たった文化の間で、自ら合わせ鏡となることによって異質な個性を出会わせながら、未知の光彩を放つ劇的イメージを捉える。言語と表象の近代性を脱臼させる、逆説的な戦略にかけた半生の作品であり、著者の晩年に至る二十年の営みを結晶させた遺著である。

目次

身体
狂気
記憶
他者
亡霊
言語
表象

著者等紹介

高橋康也[タカハシヤスナリ]
1932年2月生まれ。2002年6月没。専攻、英文学・演劇論。東京大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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マウリツィウス

19
【高橋康也さんの演劇論集成】シェイクスピア古典主義劇場より幕を開ける。『冬物語』『リア王』『マクベス』を束ねる王国の逸話、高橋康也さんはポストモダン演劇の不毛性を説いたのではなく「見抜いた」、つまりベケット/カフカの不条理寓意劇を鮮明に確立していくのでしょう。「古典、この不思議なるもの」、高橋康也さんの探訪は続く。ドイツ古典主義哲学における弁証法機能を再稼働させるのならばジェイムズ・ジョイスは「劇作家」なのかもしれません。『リア王』とはブルーム、あるいはHCEでしょうか。劇場を束ねる奇跡と秘蹟を求める旅。2014/02/15

ナポレオン井上

0
シェイクスピアとベケットと能を結ぶ。2018/03/03

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