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ニーチェ以後―思想史の呪縛を越えて

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000242806
  • NDC分類 133
  • Cコード C0010

内容説明

思想史という名の、思考の昆虫標本を破壊する。つねに同時代と闘った、生きた思想の繊細な戦略を掘り起こすために―近代と反近代、理性と非理性、西洋と非西洋、普遍と個物…これらの二項図式を発想の土台とすることで、見えなくなるものとは何か。固定した思考の水路や、完成された思想という神話を廃し、今日を生きるための、アクチュアルな批判精神をよび起こそうとする。ニーチェの破壊的理性とベンヤミンの美的思考とを結ぶ線上に、普遍主義という名が引き起こしがちな疑惑や、相対主義という名の自己愛に陥らない、普遍的理性の可能性を探り出す。

目次

ニヒリズムとナルシシズム―「ニヒリズム克服」についての京都学派の妄想
1 理性と差異(ヨーロッパへの懐疑とニーチェ;哲学と非ヨーロッパ世界;歴史と歴史哲学―ヨーロッパ近代のトポスの崩解)
2 思想史の呪縛を越えて(プラトン変貌―ニーチェ、ハイデガー、ガーダマー;破壊的理性の美学―素描の試み;ハーバーマスとデリダのヨーロッパ―講演テクスト)

著者等紹介

三島憲一[ミシマケンイチ]
1942年生まれ。専攻、ドイツ思想・近代化論。東京大学大学院比較文学比較文化博士課程中退。現在、東京経済大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ニーチェの語る「ヨーロッパ2000年のニヒリズム」を「19世紀の再宗教化と教養俗物たる市民の欺瞞」であることを同時代資料を提示しつつ指摘。4章5章がよいが西欧人の歴史意識に関する第1部も面白い。公演「ハーバーマスとデリダのヨーロッパ」では日本の哲学研究の現場における学閥・言語閥(独仏)・思想家閥(!)のあまりにひどいありさまをこきおろしている。2018/09/19

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