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日本型ワーキングプアの本質―多様性を包み込み活かす社会へ

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000242714
  • NDC分類 366.021
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「年越し派遣村」は非正規労働とワーキングプアとが背中合わせにあることを明らかにした。同じ深刻な問題を抱える韓国などとの比較を通じて、いまの日本の社会制度に内在する問題の本質を豊富なデータと取材から浮き彫りにする。

内容説明

「年越し派遣村」は非正規労働とワーキングプアとが背中合わせにあることを明らかにした。同じ深刻な「貧困問題」を抱える韓国などとの比較を通じて、多様な労働者を包み込む社会制度の確立のための道を、豊富なデータと取材から探究する。

目次

第1章 「年越し派遣村」から見えたもの―社会的連帯は可能か
第2章 プレカリアートの増大―非正規労働者の日韓比較
第3章 日本における主婦パートの誕生とその変遷
第4章 子供の貧困からみえてくるもの―貧困の次世代への連鎖を断ち切れるか
第5章 壁を壊せるか
第6章 社会的連帯は可能か
第7章 だれもひとりでは生きられない―韓国社会の非正規問題へのアプローチ
第8章 希望の経済学
終章 多様性を包み込み活かす社会へ

著者等紹介

大沢真知子[オオサワマチコ]
1952年東京生まれ。日本女子大学人間社会学部教授。1975年成蹊大学文学部卒業。1980年南イリノイ大学経済学研究科博士課程修了。以後、コロンビア大学で研究活動を続け、1984年、Ph.D.(経済学博士)。シカゴ大学ヒューレット・フェロー、ミシガン大学助教授、日本労働研究機構研究員、亜細亜大学助教授を経て現職。専門は労働経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

28
派遣法の改正が、今年また行われた。派遣会社での正規雇用という名目で、非正規雇用社員の数は減るのかな? 派遣会社への職業訓練を課す。というのも入ってたかな? 企業の思惑通り。派遣会社への中間マージンの方が高くなるだけだと思うんだけど。2015/07/10

ちーたん

15
感じていたことをうまく文章にまとめてくれて、インタビューも的確でかなり勉強になった。いろいろな方面からコミュニティを創り、それがどこかでつながって社会を変えていけるかも。という小さな期待が見える。みんなで盛り上がって行きたいね。もっと10年後とか見据えて政府も社会の変化に対応してほしい。2015/06/17

FreakyRider

2
先進工業国で見られる若者の貧困化。それに加え、日本のワーキングプアを"男性が多くを稼ぎ、家族が補助的に稼ぐ"から生じるものだとする。すなわち"職を失い、補助的されたパートもしくは派遣の仕事で食べていくしかなかった"と言うよう事情が変わったということだ。一番問題と感じたのが日本には失業扶養がないことだ。働く意志のある人を放置すればよくないと思うのだ。それが数十年に負債となってのしかかってくという指摘に、はっとさせられた。2012/07/20

かっちょ

2
日本型ワーキングプアの本質を、高度成長期に生まれた主婦パートに見出している。しかし確かに、結果的にはワーキングプアに陥るような非正規雇用は、主婦パートの性質と近似しているが「主婦パートの存在⇒ワーキングプア型非正規雇用」と一足飛びには結びつかないだろう。その間には、バブル崩壊を中継した使用者側による一方的な「雇用ポートフォリオ」の推進という政策が必要不可欠であり、その政策に批判を見出すことも日本型ワーキングプアを解決していくために重要だと感じた。2012/01/09

としあき

1
賃金、待遇、セーフティーネットなどが男性世帯主モデルをもとにつくられているためにワーキングプアがうまれたとしている。社会が変われば制度も変わらねばならないだろう。2012/01/16

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