知の歴史学

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  • サイズ B6判/ページ数 505,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000238779
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

出版社内容情報

概念分析とフーコー流の知の考古学とを織り合わせ,現代哲学の潮流を変えてきたハッキング.自らの方法を「歴史的存在論」という形で提示した論文をふくめ,『言語はなぜ哲学の問題になるか』から『何が社会的に構成されるのか』に至る,四半世紀にわたる活動を一望する論集.著者自身による「ハッキング入門」.

内容説明

概念分析とフーコー流の知の考古学とを織り合わせ、現代哲学に大きなインパクトを与え続けてきたイアン・ハッキング。みずからの方法を「歴史的存在論」という形で提示した論文をふくめ、『言語はなぜ哲学の問題になるのか』から『何が社会的に構成されるのか』に至る、四半世紀にわたる多彩なテーマと活動を一望する論集。著者自身による「ハッキング入門」。

目次

歴史的存在論
五つの寓話
哲学者のための二種類の「新しい歴史主義」
ミシェル・フーコーの考古学
ミシェル・フーコーの未熟な科学
人々を作り上げる
自己を改善すること
いつ、どこで、なぜ、いかにして言語は公共的なものになったのか
歴史言語学についての夜想
根底的誤訳など現実にあったのか?
言語、真理、理性
歴史家にとっての「スタイル」、哲学者にとっての「スタイル」
ライプニッツとデカルト―証明と永遠真理
哲学的心理学者ヴィトゲンシュタイン
ドリームズ・イン・プレイス

著者等紹介

ハッキング,イアン[ハッキング,イアン][Hacking,Ian]
1936年生。トロント大学名誉教授、元コレージュ・ド・フランス教授

出口康夫[デグチヤスオ]
1962年生。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。哲学。京都大学大学院文学研究科准教授

大西琢朗[オオニシタクロウ]
1978年生。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。哲学。日本学術振興会特別研究員PD

渡辺一弘[ワタナベカズヒロ]
1979年生。京都大学大学院文学研究科博士後期課程、ネブラスカ大学リンカーン校博士課程。哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hitotoseno

13
みんなわかってると思うけど俺はフーコーが好きなんだよね、という信仰告白をするようにほとんどの論考にフーコーの名前が出てくる。原著のタイトルである「歴史的存在論」というのもフーコーから取ってきた言葉。当然ながら論考の内容もフーコーの方法論を踏襲して、いかにして特定の時代にアプリオリなものが構成されるのか、我々はそうしたアプリオリなものにいかに導かれていくのか、といったことを読み解いていく。馬鹿な批判者と違ってフーコーはギリシャの同性愛文化に魅せられていた、といった偏見もあっさりと一蹴するあたりが好ましい。2018/02/26

roughfractus02

4
概念分析と考古学が出会う時、歴史が認識論から存在論に移ると著者は考える。概念に日付と場所を刻むことは、知覚内容を知覚の主観的条件に依拠させるカント的な物自体の区別において歴史を捉えることだ。フーコーを伝統的哲学者と呼ぶ著者自身、カントを受け継ぐ意味で伝統的なのだろう。また、フーコーが現代を語りつつ19世紀を語らないように、本書も彼と同時代を論じつつ19世紀を語り、20世紀初頭への言及は多くない。この戦略は、物自体を無視して線状の時間と平面空間を敷いた歴史と異なり、読む者を別の見方へ向かう契機を触発する。 2017/03/09

takao

1
ふむ2018/01/24

ぷほは

1
現在、概念分析やエスノメソドロジーの分野で展開されている新たな知識社会学の潮流の中で、ひときわ大きく注目されているこの科学哲学者の視点は、どこか「19世紀」的だなー、と思える。例えば彼の提唱する「動的唯名論」や「歴史的存在論」は、20世紀前半のドイツ語圏の知識社会学に近しいものと思えるのだが、彼自身が参照し批判するのは専ら「ミクロ社会学」として名指されている構築主義者やストロング・プログラムの担い手たちなのだった。コントやデュルケムは頻出するが、ヴェーバーや新カント派の科学論の検討がないのも気になる。2016/03/12

wanted-wombat

1
科学と哲学、そして歴史。それらを横断、あるいは総合しているハッキングの思考というものを体験できる。著者自身によるハッキング入門、とあるように様々なトピックについてその時々に書いたとされる論文を集めた書籍であるが、一貫している。デカルト、フーコー、クーンなども読みたくなること請け合いである。2013/04/04

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