出版社内容情報
前漢の高祖劉邦から現代の毛沢東まで、珠玉の名詞に充実した解説を付す。李白、杜甫、白居易、杜牧(唐代)らの極めつきの名詞に、王安石、蘇軾、陸遊(宋代)、袁枚(清代)、あるいは女性詩人たちの知られざる名詞も加えた百三十七首。詩人たちの言葉は時代や国を超えて、現代のわれわれの心にも人が生きることの哀歓を深く響かせ、胸をうつ。
内容説明
いつの世も人は詩とともに生きる―自然、季節、家族、暮らし、社会、歴史、出逢いと別れ―時空を超えて、心に響く、珠玉の名詩百三十七首。
目次
第1章 春夏秋冬
第2章 自然をうたう
第3章 季節の暮らし
第4章 身体の哀歓
第5章 家族の絆
第6章 それぞれの人生
第7章 生き物へのまなざし
第8章 なじみの道具たち
第9章 文化の香り
第10章 歴史彷徨
第11章 英雄の歌
著者等紹介
井波律子[イナミリツコ]
1944年富山県生まれ。1966年京都大学文学部卒業。1972年同大学院博士課程修了。金沢大学教授、国際日本文化研究センター教授をへて、同名誉教授。専門は中国文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そり
15
「飛流直下 三千尺 疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと」自らの目が映したものを言葉にしたとき、正確に表したつもりでも何か零れ落ちてしまう。そういう経験がある。ここに李白の表現はどうか。壮大な瀑布を望むにあたり、思い切り誇張した表現と、それに見合う天の川という比喩。風景そのものと自身の感動を余さず掬うには、敢えて大きな表現をするという手法もある。その言葉ならばこぼすどころか余裕があるほどだろう。あらためて詩仙と謳われる人の、発想の豊かさに気づかされた。2018/07/02
くろまによん
8
「老驥は櫪に伏すも志は千里に在り、烈士は暮年になるも壮心は已まず」。曹操の詩。漢詩もなかなかいいね。単純にかっこいい。歌う題材は日本の短歌・俳句と似ている気がする。国は違えどやはり同じ東アジア。情緒をある程度共有しているんだなと感じた。2015/04/19
もち
4
おもしろかった! とても読みやすく、購入を決めた。初学者向けだろう。2017/04/21
DEN2RO
1
中国の無数にある優れた詩の中から、さらに珠玉というべき137首を選りすぐって編んだ本です。主に唐代から以降の作品ですが、清の作品が多いのが特色です。全体は春夏秋冬、自然、季節の暮らしなどのテーマで十一章に分けられていて、時代を超えて詠われる中国詩の世界が堪能できます。2011/09/10
太朗
0
休憩時間に読んだり読まなかったりでようやく読了。有名な詩もあれば知らなかった詩もあって、ちょいちょい面白かったです2013/07/18