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「大フィンランド」思想の誕生と変遷―叙事詩カレワラと知識人

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  • サイズ A5判/ページ数 253p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000238007
  • NDC分類 993.61
  • Cコード C3022

出版社内容情報

フィンランド民族文化の象徴,叙事詩カレワラ.同国では,独立を目指す中で,カレワラ発祥地のロシア帝国からの「回復」を目指す「大フィンランド」思想が醸成され,1917年に独立を果たした後,二度の対ソ戦争を引き起こすに至る.フィンランドの国民国家形成過程における文

内容説明

フィンランド民族文化の象徴、叙事詩カレワラ。この叙事詩は、フィンランドの国民国家形成に深く結びつき、その思想的背景をなした。1917年の同国の独立前夜から第二次世界大戦における二度の対ソ戦争敗戦、そして戦後に至るまでの、文化・学問・政治の緊張に満ちた関係を、3人の知識人を軸に描いた意欲作。

目次

序論
第1章 「大フィンランド」思想の誕生と変遷―「言語民族」と「国家民族」(スウェーデン統治時代におけるフィンランドの民族意識;ロシア帝国統治時代における民族意識の覚醒とカレワラ;独立後のフィンランドの民族意識;2つの対ソ戦争におけるフィンランドの民族意識と安全保障問題;戦後フィンランドにおける民族意識)
第2章 フィランド学派の創始者カーレ・クローン(クローンの生涯とカレワラ研究;クローンのカレワラ解釈の変化をめぐる議論)
第3章 「忘れられた」歴史学者ヤルマリ・ヤーッコラ(ヤーッコラの生涯とカレワラ研究;ヤーッコラの歴史観;第二次世界大戦期におけるヤーッコラの活動;戦後フィンランド歴史学の潮流とヤーッコラ)
第4章 詩人ムスタパー、あるいは民俗学者マルッティ・ハーヴィオ(ハーヴィオの生涯とカレワラ研究;戦前におけるハーヴィオのカレワラ研究;戦間期および継続戦争時のハーヴィオの活動とそのカレワラ解釈への影響;戦後の展開)
結論

著者等紹介

石野裕子[イシノユウコ]
1974年生まれ。2005年津田塾大学大学院後期博士課程(国際関係学研究科国際関係論専攻)単位取得満期退学。2011年博士号(国際関係学)取得。現在、津田塾大学国際関係研究所研究員。専攻は国際関係学、フィンランド史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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