そのたびごとにただ一つ、世界の終焉〈2〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 348p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000237123
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0010

内容説明

果たせなかった対話、終わりなき対話を待ち続けながら「ひとりさまよい」だすこと(12 ジル・ドゥルーズ)、もはや応答することのない故人、ただ「私たち」の心の底でのみ応答する相手に向けて「アデュー(別れ)」を告げること(13 エマニュエル・レヴィナス)、「喪は存在しないだろう」という解釈不可能な一文の考察を通じて、「私たち」と語ることの不可能性について考える「私たち」を提示すること(14 ジャン=フランソワ・リオタール)、到来しない不可能な出来事としての死を語った人に、生ある限り手紙を送り続けること(16 モーリス・ブランショ)…。晩年、相次ぐ“友”の死に、ひらすら誠実な応答を試み続けたデリダが、自らの死の前年に残した追悼文集。

目次

10 ルイ・マラン(一九三一‐一九九二)
11 サラ・コフマン(一九三四‐一九九四)
12 ジル・ドゥルーズ(一九二五‐一九九五)
13 エマニュエル・レヴィナス(一九〇六‐一九九五)
14 ジャン=フランソワ・リオタール(一九二四‐一九九八)
15 ジェラール・グラネル(一九三〇‐二〇〇〇)
16 モーリス・ブランショ(一九〇七‐二〇〇三)

著者等紹介

デリダ,ジャック[デリダ,ジャック][Derrida,Jacques]
1930年、アルジェリア生まれ。1984年、社会科学高等研究院(フランス、パリ)教授に就任。2004年10月9日、パリの病院にて死去

土田知則[ツチダトモノリ]
1956年生まれ。千葉大学文学部教授

岩野卓司[イワノタクジ]
1959年生まれ。明治大学法学部助教授

藤本一勇[フジモトカズイサ]
1966年生まれ。早稲田大学第一文学部助教授

國分功一郎[コクブンコウイチロウ]
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あなた

8
デリダはそのはじめからずっと喪の主題をかかげてきた。書く/書かれることは生きることと死ぬことの境にあるような亡霊になる/であることだと。追悼の人だ。哲学史自体を亡霊化させ続けた。だが、本当のかつ友愛なる死者を前にして彼は何を語るというのか。追悼文を書く行為はあまりに権力的であり、しかもエクリチュールが何物をも決定できないなら「追悼」などそのはじめから挫折しているではないか。それでもアデュー(こんにちは/さようなら)といい続けること。レヴィナスにドゥルーズにブランショに。死者を追悼するのではなく歓待すること2010/07/16

ななし

0
デリダを専門的に勉強してないので書いてることのほとんどは理解できないが、この人の書く文章は面白いと思う。あと、どの論文を読んでもその人と生前親しかったんだろうなと思えるくらいに愛情が滲んでいていいなあと思う。2023/11/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/51497
  • ご注意事項