証言 沖縄戦の日本兵―六〇年の沈黙を超えて

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  • サイズ B6判/ページ数 157p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000234580
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

内容説明

沖縄で日本軍は住民たちに何をしたのか。本土防衛の「捨て石」とされた沖縄では、壕からの追い出しや、「スパイ」と見なした人々の処刑、そして「集団自決」の強制など、日本兵による加害行為が県民によって語り伝えられてきた。戦後六〇年を経た今、元兵士たちからその実相を聞く。なぜ日本兵たちは沖縄県民に加害の矛先を向けたのか。沖縄戦史の空白を埋めるルポルタージュ。

目次

第1章 沖縄戦の概要
第2章 戦場の日本兵たち
第3章 「集団自決」の光景
第4章 加害の諸相
第5章 中国戦線からやってきた日本兵
第6章 元兵士たちの今

著者等紹介

國森康弘[クニモリヤスヒロ]
フォトジャーナリスト。1974年生まれ。日本ビジュアル・ジャーナリスト協会会員。神戸新聞記者を経て独立後、イラクやソマリア、スーダンなどの紛争地、カンボジア、ケニア、ブルキナファソなどの経済貧困地域を取材する。国内では各戦場の最前線に立った元兵士の聞き取りのほか、医療現場や少子高齢化社会の問題、野宿労働者ら低所得者層の生活等を取材している。2008年度上野彦馬賞入賞。京都大学経済学部卒業及び修了。イギリス・カーディフ大学ジャーナリズム学部修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かおりんご

27
んー、なんとも言えない。日本兵からの自決の強要があったのか、なかったのか。朝鮮人は、本当に拉致されて働かされたのか、親が子供を売っただけなのか。自虐史観の立場で書かれているので、この本だけを鵜呑みにするのは危険。しかし、事実だけに目をやると、あの戦争で多くの民間人が犠牲になり、今も先祖から伝わる沖縄という土地を搾取されていることが分かる。中国での蛮行は、読んでいて苦しくなるが、これは日本兵に限ったことではなく、ドイツ兵やアメリカ兵も同じ。戦争が、人の理性や道徳心を失わさせる。2021/12/17

ヒラP@ehon.gohon

17
人は戦争という地獄では誰もが鬼になれるのだと感じました。実名で紹介されている事実は、淡々と書かれているけれどとても怖い話ばかりでした。自分もその場にいたら何をしていただろうと、思いました。 沖縄で何が行われたか、日本人と沖縄の人という図式が如何様であったか、知れば知るほど、戦争はしてはいけないのだと痛感します。2017/08/21

mimm

5
沖縄戦に身を置いた日本兵の証言。あっさりしてさくさく読みやすい感覚は、大切なものをはしょった気がして(例えば陥る背景など)貴重な証言にも関わらず、その裏に著者及び発行元の思想が巧みに潜み、読み手を誘導していないかと少々居心地の悪さを感じる点も。 戦後の余韻を引き摺る古い証言本をいくつか踏まえた上で、この本は読んだほうがいいと思います。とは言え、沖縄戦の悲惨さは変わらないのですが。2015/02/10

aeg55

2
日本軍がここ(沖縄)に来なければ… 抽出された兵力を補うために中国から転用された日本軍、彼らが中国で日常的に行っていた蛮行愚行を沖縄に持ち込んだ為、沖縄の悲劇は拡大し、今現在も駐留米軍、沖縄差別として傷あとを残してしまっている 対米防衛として守備を固めたのが植民地である台湾、そこに沖縄守備隊から兵力を抽出、中国から兵力を穴埋め 米軍は台湾ではなく沖縄へ直接侵攻したわけである その原因として挙げられるのが思考することを失った日本という国家 2018/02/22

イボンヌ

2
慰安婦の存在についても詳しく書かれています。2014/06/30

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