内容説明
言語を超越した存在とされる「仏」は、衆生に理解される「ことば」へといかに表出されうるのか。古代・中世の言語観に基づきながら、その主著『教行信証』を精緻に読み解くことで、親鸞の「ことば」をめぐる思考の軌跡を析出する。「仏」と「ことば」との関係性を軸にして、独自に浄土思想を構築していく斬新かつ魅力的な親鸞像の呈示。
目次
第1部 「ことば」の思想(「仏」から「ことば」へ―親鸞の論理;「ことば」とわれわれ―蓮如の表現)
第2部 親鸞の思想と表現(「本願」―「仏」・「ことば」・われわれ;「出世」―「仏」と「ことば」;「称名」―「ことば」としての「仏」;「浄土」―「仏」とわれわれ;「還相」としての「往相」―「仏」からわれわれへ)
著者等紹介
出雲路修[イズモジオサム]
1948年石川県生まれ。1977年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得。現在、真宗大谷派毫摂寺住職。専攻は古代・中世の日本文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。