社会国家の生成―20世紀社会とナチズム

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  • サイズ B6判/ページ数 240,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000233880
  • NDC分類 498.023
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ヴァイマル国家とナチズムを生んだ20世紀ドイツ.対極的な二つの社会に一貫するシステムとは何か,そして両者を断ち切る思考とは何か―国民の同意が支えた社会国家の生成という視点から,20世紀型大衆社会の本質に迫る.

内容説明

ヴァイマル国家とナチズムを生んだ二〇世紀ドイツ。対極的な二つの社会に一貫するシステムとは何か、そして両者を断ち切る思考とは何か―本書は、社会国家の生成という視点から、この問いに答えるものである。一九世紀後半からの社会変動に対応して生成した社会国家は、国民の政治参加と国家による社会的生存権の承認を基本原則とする一方、国家による個人の私的領域への介入の拡大ももたらした。国民の同意と参加によって支えられ、国民の健康を重視した国家が、「生きるに値しない人間」の根絶を目指すようになるまでには、どのような紆余曲折を経たのか。二一世紀に入り大きな転換点を迎えつつも、今なお私たちの身体/家族/制度/知を規定し続ける、二〇世紀型大衆社会の本質に迫る。

目次

序論 二〇世紀社会への視点
1 社会衛生学の誕生―世紀転換期の新しい知
2 社会国家の制度化―社会衛生学とヴァイマル期の人口問題
3 人口・家族政策と優生学―ヴァイマル社会からナチ社会へ
4 ナチ社会の制度的基盤―第三帝国下の保健所と専門家集団
結び 社会国家のゆくえ

著者等紹介

川越修[カワゴエオサム]
1947年生まれ。現在、同志社大学経済学部教授。専攻、近代社会史・経済史
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