宗教の系譜―キリスト教とイスラムにおける権力の根拠と訓練

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  • サイズ A5判/ページ数 342,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000233859
  • NDC分類 160.4
  • Cコード C3014

出版社内容情報

近代的な宗教概念の形成を主題として,西洋の知のヘゲモニーの歴史と構造を,イスラームと対比しつつ鋭く抉り出す.本書には,近代の学問が隠蔽してきた知の異なった起源や由来の探求へと人々をいざなう,強い力が秘められている.

内容説明

西洋が他者理解のために作り上げた人類学を、西洋自身の歴史に向けなおすとき、なにが見えてくるだろうか。近代的な「宗教」概念の形成史と西欧的リベラリズムによるイスラーム認識とを主題にして、西洋の知がグローバルなヘゲモニーを確立する過程とそのメカニズムを鋭く抉り出す本書は、近代の学問が隠蔽してきた知の異なった起源や由来の探求へと人々をいざなう、強い力を秘めている。

目次

系譜(人類学の範疇としての「宗教」の構築;「儀礼」概念の系譜を描くために)
古語(中世キリスト教の儀礼における苦痛と真理;中世キリスト教の修道生活における訓練と謙遜)
翻訳(中東における宗教的批判の制約―イスラムの公共的議論について)
論争(民族誌、文学、政治―サルマン・ラシュディ作『悪魔の詩』はどう読まれ、どう利用されているか)

著者等紹介

アサド,タラル[アサド,タラル][Asad,Talal]
1933年サウジアラビアに生まれる。幼少時インドに移住し、英国に移ってエディンバラ大学を卒業。ハルツーム大学(スーダン)で教鞭をとりつつ、現地でフィールドワークを行い、1968年にオックスフォード大学で博士号取得。現在、ニューヨーク・シティー大学教授

中村圭志[ナカムラケイシ]
1958年、北海道小樽市に生まれる。北海道大学工学部、同大学文学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。宗教学専攻
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