出版社内容情報
画期的な地雷禁止国際条約は1人の願いから生まれた.それは,どのような試行錯誤を経て創られたのか.自らもその一員として関わった著者が,世界各地でのインタビューから明らかにする.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かじやん0514
3
核兵器禁止条約締結へ向けて、対人地雷やクラスター爆弾禁止条約締結過程をある程度モデルにしつつ、条約を結びたい有志国での交渉開始をめざす流れが根強くある。私個人は、こうした構想に懐疑的であるが、考えを深めるため、日本においてこれらの非人道兵器廃絶のオピニオンリーダーである目加田説子の本を読むことにした。本書はルポルタージュで、よく書けてはいる。ただ、抗議よりも対話がよく、運動よりもNGOによる政策形成関与がいいとは限らないことは指摘しておきたい。冷戦終結後NGOが活動できるのは、運動の影響が大きいからだ。2013/11/17
akemitsu
0
NGOが大きな役割を果たして実現された対人地雷の条約が、実現されるまでの本。NGOによる国際世論の盛り上がりが国の交渉を変えていくことの雰囲気に、たくさん、考えさせられる点があった。情報としては古いのだけど、自分が関わる分野だとどんな感じかなと想像したり。 20年近く前に読んだ本、再読。2016/09/11