出版社内容情報
「3.11」という経験は、何を問いかけているのか。ひとびとにとっての経験の複数性をどう考えるか。いくつもの経験を記憶し続けていくために何が必要か。現在進行形の問題を、歴史的な視座と国内外を貫く問題意識から思想的に掘り下げる。第一線の研究者の座談会と論考、ジャーナリストのルポから、今後の思考や行動へのヒントを探る試み。
内容説明
震災・大津波と原発事故の同時発生、その後の危機と混乱は、この社会がはらむ矛盾を一挙に明るみに出した。そこからは、科学・技術、経済、地域間関係、政治、消費生活といったあらゆる分野に及ぶ深刻な問題群が露呈したのである。この破局的な出来事のなかで、ひとびとは何を経験したのか。そして私たちは、この「3・11」という出来事から何を問われているのか。本書は、近代や戦後など歴史的な視座と国内外を貫く問題意識に根ざしながら、この問いを深く掘り下げ、今後の思考や行動への糸口を探る試みである。
目次
ルポ ひとびとの3・11 津波の現場から―岩手県山田町 記憶と記録と体験と
座談会 津波被災地から考える
海猫と学校
津波後―ローカル、リージョナル、グローバルな復興への道筋
ルポ ひとびとの3・11 原発避難の現場から―福島県大熊町 帰れる?帰れない帰らない
座談会 原発危機のただなかで
福島で遭遇する二つのラッキードラゴン―放射能下のアートの転生
三・一一以後の論理と心理
放射能の雨のなかをアメリカの傘さして―「長い戦後」と核をめぐる省察
著者等紹介
栗原彬[クリハラアキラ]
1936年生まれ。立教大学名誉教授。日本ボランティア学会代表。政治社会学
モーリス‐スズキ,テッサ[モーリススズキ,テッサ][Morris‐Suzuki,Tessa]
1951年生まれ。オーストラリア国立大学教授。日本思想史、社会史
苅谷剛彦[カリヤタケヒコ]
1955年生まれ。オックスフォード大学社会学科およびニッサン現代日本研究所教授。現代日本社会論、教育社会学
吉見俊哉[ヨシミシュンヤ]
1957年生まれ。東京大学教授。社会学、文化研究、メディア研究
杉田敦[スギタアツシ]
1959年生まれ。法政大学教授。政治理論
葉上太郎[ハガミタロウ]
地方自治ジャーナリスト。全国紙記者を経て、2000年よりフリーに。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しょうこ
壱萬弐仟縁
イチゴタルト
竹薮みさえ
naoco