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コズミック・マインド

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000228879
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

銀行合併にともなうシステム統合のプロセスから浮かび上がる、IT社会の危うさ。現代の日常が哲学の問いを呼び起こす。巨大な電脳空間のなかの人間の位置とは―絶対知か、生命原理か。普遍か、個物か。生き抜くための宇宙論的ヴィジョンを求めて。小説電脳神聖喜劇。

著者等紹介

西垣通[ニシガキトオル]
1948年生まれ。72年、東京大学工学部計数工学科卒業。日立製作所入社。82年、東京大学において工学博士号取得。86年、日立退社。明治大学助教授/教授を経て、96年、東京大学社会科学研究所教授。2000年から東京大学大学院情報学環教授。専攻は情報学/メディア論。理系と文系の両領域にまたがって、旺盛な執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はるわか

13
コンピュータシステムはいわば宇宙のようで、おもてむき整然と秩序だって運行しているように見えるが、実は不思議な謎にみちている。プログラムを下手にいじると、整然としたコスモスが一瞬にして恐ろしいカオスに転化する可能性がある。社会的な約束事とかルールなどは皆偶然を必然に見せかける。そこはコンピュータの得意な分野。だからコンピュータを使うと必然性がふえる。システムが動作しはじめると偶然のタイミングでいろいろな並行操作がおこなわれ、操作どうしが幾重にも組み合わされていく。偶然が偶然と出会って新たな偶然的結果をうむ。2016/05/18

mm

10
西垣さんは小説まで書いちゃうのか。なんかすごいな。小説の出来としてはそこそこかもしれないけど、コンピューターについてのイメージが書き換えられて良かった。膨大なソフトが動くときはバグは避けられないことを、いつなんの病気になるかはわからないことで例えたり、個々のモジュールのブログラムと、全体としての作動のしかたをオーケストラのパートとフルオケに例えたりなど、わかりやすかった。初期値が設定出来れば未来は予測できるのか。そうか。偶然とは次元を繰り上げてみれば必然になるのか。そうか。2015/03/23

tetsu

4
★2 膨大な絶対知をつかさどる宇宙意識(コズミックマインド)がこの本のタイトルになっているが、どうにも伝わってこず、しょぼい話のまま終わってしまった。残念。 この作家は、小説より新書向けでしょう。2014/05/15

天城春香

0
カードゲームのルールブックも分厚いぞ。2016/02/04

としき

0
タイトルを和訳すると”宇宙意識”なんだか分からずに手に取ったが、意外に面白かった。銀行のシステム・プログラマーを通して近未来のコンピューターについて書いた物語。偶然と偶然で成り立ってる人生のプログラムなんて、今のコンピューターを持っても推測できるはずがないのだが、いつか近い将来、コンピューターが、人間の全ての出来事を正確に絶対知として捉えられる時代が到来するのかもしれない。もっと進んで、コンピューターが人間の脳に刺激を与え、その人の行動や感性まで変えてしまう時代が、もうそこまで来ているのかもしれない。2014/12/14

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