公正としての正義 再説

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  • サイズ B6判/ページ数 402,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000228466
  • NDC分類 321.1
  • Cコード C0010

出版社内容情報

『正義論』『政治的リベラリズム』などにより著名な政治哲学者が,さまざまな批判に応答しながら自らの理論的全貌と到達点とを簡潔に示した,最後の「正義論」.生前の講義録をもとにしており,テキストとしても好適.

内容説明

『正義論』『政治的リベラリズム』などによってその名を知られる政治哲学者が、規範的理論としての正義論に向けられたさまざまな批判に応答しながら、みずからの理論的全貌と到達点とを簡潔にしめす。八〇年代に始まる理論的転回以降、自説の整合性と系統性を確保すべく格闘した著者による生前最後の著作となった本書は、ハーヴァードでの講義録をもとに加筆・編集したものであり、ロールズの数ある著作を理解する鍵となるものである。

目次

第1部 基礎的諸観念(政治哲学の四つの役割;公正な協働システムとしての社会 ほか)
第2部 正義の原理(三つの基本的な要点;正義の二原理 ほか)
第3部 原初状態からの議論(原初状態―その構成;正義の環境 ほか)
第4部 正義に適った基本構造の諸制度(財産私有型民主制―序論;政体間の基本的対比 ほか)
第5部 安定性の問題(政治的なものの領域;安定性の問題 ほか)

著者等紹介

ロールズ,ジョン[ロールズ,ジョン][Rawls,John]
1921‐2002年。元ハーヴァード大学教授

田中成明[タナカシゲアキ]
1942年生まれ。京都大学法学部卒。京都大学大学院法学研究科教授

亀本洋[カメモトヒロシ]
1957年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程学修退学。京都大学大学院法学研究科教授

平井亮輔[ヒライリョウスケ]
1957年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程学修退学。京都工芸繊維大学助教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

13
2001年初出。秩序だった社会、という表現は、社会がカオス状態で人間が収拾できなくなる前に、秩序を必要とすることは至極当然だと思う。グローバルな正義は諸国民の法(19頁)。ローカルな正義は制度、結社に適用される原理(同頁)。グローカル時代にあっては、小集団や民際(中村尚司先生の謂い)の両刀使いの正義が求められることは言うまでもない。自由で平等な人格の構想が規範的な構想である(41頁)。基本善とは、市民が自由で平等な者として一生を送るのに必要とするものである(100頁)。 2013/11/22

えむ

3
再読。ロールズ晩年の1冊。これからも何度も読み返すことになると思うが、比較的簡潔な叙述はロールズ正義論の見通しを得るのに最適だと思う。さらに読み込んでいきたい。2017/08/23

あいうえお

3
ひとまずゼミで読んだが、飛ばした部分も...いずれ読み直すということで、とりあえず登録。2016/10/28

ポルターガイスト

2
自分の読解力が明らかに足りず砂を噛むような抽象的な議論についていけなかった。というかニーチェやウィトゲンシュタイン読んで興奮した後に正義の実在を大前提とするような本読んでも入り込めるわけもなくそもそもなんでこんなつまらないことを夢中になって探求してるのかがわからない。と言ったら「現実の政治をうまくやっていくための思想こそ今は必要なんですよ」ってロールズから言われると思います。2019/10/26

Seutaro

2
『正義論』で提示された正義の原理について、その著者であるロールズが修正を行った著作。包括的教説ではなく政治的構想として「公正としての正義」を提示することによって、同一社会に存在する相矛盾する包括的教説の「重なり合う合意」のもとで自身の正義の原理が共有されうることを論じた。これは社会における共通善の重要性を説くコミュニタリアニズムからの批判への反論だとも言える。2011/05/07

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