出版社内容情報
革命を行為者たちの利害や意図からではなく,国家や階級間の関係や構造から説明する著者が,比較社会学的視点を導入して現代の革命を論じる.歴史社会学の第一人者がこれまでの研究成果を集成した必読の社会革命論集.
内容説明
革命を行為者たちの利害や意図からではなく、国家や階級間の関係や構造から説明する著者は、その後寄せられた評価と批判をふまえつつ、本書ではその射程を現代にまで広げ、一層の理論的展開をはかっている。イラン革命やニカラグア革命をはじめとした現代社会の政治・社会変動の諸現象を、世界政治システム全体の文脈の中に位置付け、それらを近代における諸革命との連続の中で考察する。マクロな視点に貫かれた、比較歴史社会学の研究成果を総合する読みごたえある論集。
目次
序章 社会革命を説明する―研究の展開
第1章 マクロ社会分析における比較歴史学的方法の利用
第2章 革命をいかに説明するか―社会構造的アプローチの探求
第3章 フランス・ロシア・中国―社会革命の構造分析
第4章 農民革命の要因
第5章 「不労所得国家」イランの革命とシーア派イスラム
第6章 社会革命と大衆の軍事動員
終章 社会革命研究の近年の動向
著者等紹介
牟田和恵[ムタカズエ]
1956年生まれ。甲南女子大学人間科学部教授。主な著書に『実践するフェミニズム』(近刊)岩波書店、『戦略としての家族』新曜社
中里英樹[ナカザトヒデキ]
1967年生まれ。松阪大学政策学部助教授
大川清丈[オオカワキヨタケ]
1964年生まれ。甲子園大学人間文化学部専任講師
田野大輔[タノダイスケ]
1970年生まれ。大阪経済大学教養部専任講師
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