内容説明
環境問題が深刻化し、またグローバル化の進展にともなって格差が拡大するなかで、地球規模での福祉社会の実現をいかにしてめざすのか。本書は、有限な地球社会において持続可能な福祉社会の実現をはかるには、経済成長を絶対的な目標としない、環境・福祉・経済を統合した新たな社会モデルを構築することこそが必要であるとして、「グローバル定常型社会」という新しい世界像を提示し、かつローカルなレベルからの実現の方途を示す。今後人類社会が選択すべき道筋を提起する、すぐれた理論的かつ文明史的考察。
目次
第1章 持続可能な福祉社会―数十年の視座から(環境‐福祉‐経済;定常型モデルの可能性 ほか)
第2章 グローバル・システム―数百年の視座から(自由貿易と「公‐共‐私」;不等価交換とエコロジー ほか)
第3章 風土/開放定常系―数千年~数億年の視座から(拡大型文明と定常型文明;空間・地理の優位へ)
第4章 グローバル定常型社会へ―ローカルからの出発(「グローバル・ミニマム」はあるか;「ローカルからグローバルへ」の全体構造)
著者等紹介
広井良典[ヒロイヨシノリ]
千葉大学法経学部教授。専攻は公共政策及び科学哲学。1961年生まれ。東京大学教養学部卒業(科学史・科学哲学専攻)、同大学院総合文化研究科修士課程修了(相関社会科学専攻)。厚生省勤務を経て、1996年千葉大学法経学部助教授。2003年より現職。この間2001‐02年マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。2008年山崎賞受賞。著書に、『日本の社会保障』(エコノミスト賞受賞、岩波新書)、『アメリカの医療政策と日本』(吉村賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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