義務とアイデンティティの倫理学―規範性の源泉

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  • サイズ A5判/ページ数 416p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000225397
  • NDC分類 150
  • Cコード C3010

内容説明

人はなぜ、正しいことをしなくてはならないと思うのか―この根源的な問いに、当代一級の倫理学者が正面からとりくむ。コースガードは近代の道徳哲学の議論を手際よくまとめた上で、現代のアイデンティティ論をふまえた「実践的アイデンティティ」という新しい概念を提案する。コーエン、ゴイス、ネーゲル、ウィリアムズといった英米の著名な倫理学者たちによるコメントと、それへの応答によって議論はさらに深化していく。読者は、スリリングな展開を追うなかで倫理学の基本問題を学ぶことができるだろう。

目次

序論 卓越と義務―西洋形而上学のごく簡潔な歴史(紀元前三八七年から紀元一八八七年まで)
第1講 規範性の問い
第2講 反省に基づく認証
第3講 反省の権威
第4講 価値の起源と義務の範囲
第5講 理性。人間性、道徳法則
第6講 道徳とアイデンティティ
第7講 普遍性と反省する自己
第8講 歴史、道徳反省のテスト
第9講 回答

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田蛙澄

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道徳実在論の批判から出発して構成主義的な反省的認証の議論をヒュームやミル、ウィリアムズを経由して洗練させつつ、その到達点としてカント倫理学を提示する流れは見事。 特にカントの定言命法を自律的な法則としての定言命法と道徳法則に分け、前者を実践的なアイデンティティの問題と規定し、そこから反省による人間性や言語や共感の公共性へと進むことで定言命法と道徳法則の一致を論じる議論は刺激的で面白い。 また動物を副次的にしか扱わないカントに対し、苦痛を理由の知覚と位置づけ動物も倫理的対象とする点は現代的改良という点で新鮮2022/08/13

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