記憶の場―フランス国民意識の文化=社会史〈第1巻〉対立

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  • サイズ A5判/ページ数 466,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000225199
  • NDC分類 235
  • Cコード C0022

出版社内容情報

国民の記憶,民族の記憶,家族の記憶-記憶はいかにして作られ,語られてきたか.第一線で活躍中のフランスの歴史家を総動員して,記憶と歴史の関係に正面から取り組み,大きな話題を呼んだシリーズ,待望の日本語版として登場.

内容説明

アナール学派の誕生とともに始まった「新しい歴史学」は、『記憶の場』の刊行によって第一幕を閉じた。規範的で一元的な歴史叙述への懐疑からピエール・ノラは、現代フランスを代表する120名の歴史家とともに10年の歳月をかけて、「記憶と歴史」の関係を根本的に見直すという、壮大な試みに取り組んだのである。記憶としての「出来事」は、いかにして歴史的「表象」に転位されるのか。記憶と歴史の交錯と乖離を闡明せんとするこの挑戦は、歴史学の新しい時代を告げるものとなった。日本語版は、この画期的なシリーズの方法と射程はそのままに、全3巻にまとめあげたものである。第1巻には、「フランク人とガリア人」「カトリックと反教権=世俗派」「プロテスタント」「アルザス」など、フランスの主要な政治・宗教・地理的対立に関する論考を収録した。

目次

記憶と歴史のはざまに
1 対峙する伝統(フランク人とガリア人;アンシャン・レジームと革命;カトリック教会と反教権=世俗派;フランス人と外国人)
2 宗教的マイノリティ(プロテスタント―荒野の博物館;ユダヤ人―グレゴワール、ドレフュス、ドランシー、コペルニック街)
3 地域の対抗(パリと地方;サン=マロ・ジュネーヴ線;アルザス―国境と記憶)

著者等紹介

ノラ,ピエール[ノラ,ピエール][Nora,Pierre]
1931年、パリ生まれ。ソルボンヌを卒業後、仏領アルジェリアのオランでリセ教員を務める。パリ政治学院助教授を経て、社会科学高等研究所指導教授となり1997年まで在任。この間ガリマール社編集顧問を併任し、「人文科学叢書Biblioth`eque des sciences humaines」「歴史学叢書Biblioth`eque des histoires」など数々の学術叢書の編纂を手がけた。1980年に学術評論誌『ル・デバLe D´ebat』を創刊。アカデミー・フランセーズ会員

谷川稔[タニガワミノル]
1946年生。京都大学大学院博士課程修了。奈良女子大学などを経て、現在、京都大学大学院文学研究科教授
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