内容説明
多重債務、借金や貧困のもたらす苦しみは、ときに人を「死」のふちへと追いつめる。自らが多重債務の状態に陥り、苦しみもがいた過去。多重債務の苦しみから自死に追い込まれてしまった「母」の存在。「お金のことで死なないでほしい。生きていてほしい」著者の経験を綴ったこのエッセイは、「借金は必ず解決できる」という力強いメッセージであり、自死遺族と社会との「悲しみの分かち合い」に向けての第一歩でもある。
目次
第1部 借金と自死―二つの「タブー」を超えて(多重債務という地獄;母がいた証;母の自死;「命を担保」に)
第2部 生きづらさを変えていくために(自死遺族のこころのケアについて;これだけは知っていてほしい多重債務Q&A;母への手紙)
著者等紹介
弘中照美[ヒロナカテルミ]
1960年、兵庫県神戸市生まれ。2004年8月に実母を多重債務による自死で亡くす。現在、2007年3月に設立された「多重債務による自死をなくす会」代表幹事。多重債務者と自死遺族が社会から孤立している現状を憂い、自死遺族の心のケアの必要性を訴えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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