出版社内容情報
「長征」の終着地であり革命聖地と謳われる陝西省延安。観光都市としてケータイショップや高層ビルと革命遺跡群が隣接する「聖地」から、人民にとっての革命と建国の意味を考察し、中国の〈いま〉を活写する。著者の新境地をひらく紀行文学の達成。
内容説明
かつて毛沢東が長征の終着地に定め、「革命聖地」と謳われる延安。ゲリラ戦の拠点となった洞窟住居など数々の革命遺跡と、高層ビルやケータイショップが隣接する熱気に満ちた「聖地」から、北京でも上海でもない、中国の「いま」をとらえる。農民や労働者の異質な声が耳に入り、驚愕する風景に身を晒し、もう一つの日本語をひらく。
目次
第1章 洞窟百景
第2章 ひとりは山上にいて
第3章 somebodyの谷底
第4章 百年の明滅、千年の炎
第5章 紅色旅游酩酊記
第6章 人民文学論
第7章 文明家庭の来客
第8章 現代史の曠野へ
第9章 黄土にまみれて
著者等紹介
リービ英雄[リービヒデオ]
西洋出身者としてはじめての現代日本文学作家。1950年、アメリカ生まれ。幼少時は台湾と香港に住む。その後ふたたびアメリカを経由し、1967年にはじめて日本に移り住む。日米往還をくり返し、その間プリンストン大学大学院博士課程修了、プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学を講ずる。1982年、「万葉集」の英訳により全米図書賞を受賞。スタンフォード大学の教授職を40歳直前に辞して、東京に定住。以降、日本語による作家として活躍。1992年、アメリカ人の家出少年をあつかった『星条旗の聞こえない部屋』でデビュー、同作で第14回野間文芸新人賞を受賞。他の作品に『千々にくだけて』(第32回大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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