出版社内容情報
多和田葉子、水村美苗、青木保、莫言、大江健三郎の各氏との対話を軸に、西洋出身者として初めての日本文学作家である著者が、自らの越境体験をふり返りながら、〈越境〉によって切り拓かれる文学の最先端を縦横に語る。にじみと重なり、ゆらぎと移動、取り込みと融合がある複雑で動的な〈越境〉の現実は、文学にいかなる影響を与えるのか。
内容説明
青木保、大江健三郎、多和田葉子、富岡幸一郎、沼野充義、莫言、水村美苗の各氏との対話を軸に、西洋出身者として初めて現代日本文学作家である著者が、自らの体験をふり返りながら、“越境”によって切り拓かれる文学の最先端を縦横に語る。にじみと重なり、ゆらぎと移動、取り込みと融合がある複雑で動的な“越境”の現実から、いかなる文学が生まれるのか。
目次
1 文学はどこへ向かうか
2 越境の声(紀行の現代;日本“語”文学の可能性;異言語体験と「文学の力」;中国大陸、文学の新しさ;バイリンガル・エクサイトメント)
3 “9・11”、日本語として(スーザンが残したことば;夏の終わりのTuesday afternoon;“9・11”と文学)
4 越境の跡(「名誉」ある越境の痕跡;ひとは「何語」で生きるのか;千年紀城市に向かって―中国人になったユダヤ人を探す旅;イーリャ・フォルモーザ―四十三年ぶりの台湾)
著者等紹介
リービ英雄[リービヒデオ]
西洋出身者として初めて現代日本文学作家。1950年、アメリカ生まれ。外交官の父とともに5歳で台北、6歳で台中、11歳で香港に移り住む。その後ふたたびアメリカを経由し、1967年にはじめて日本に移住。日米往還をくり返し、その間プリンストン大学大学院博士課程修了、プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学を講ずる。1982年、「万葉集」の英訳により全米図書賞を受賞。スタンフォード大学の教授職を40歳直前に辞して、東京に定住。以降、日本語による作家として活躍。1992年、アメリカ人の家出少年をあつかった『星条旗の聞こえない部屋』によってデビューし、同作で第14回野間文芸新人賞を受賞。また、1996年刊行の『天安門』は、終戦から半世紀ぶりに中国大陸を同時代的に描いた日本文学として話題をよんだ。“9・11”を描いた小説『千々にくだけて』(2005年)は、第32回大佛次郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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