いのち織りなす家族―がん死と高齢死の現場から

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  • サイズ B6判/ページ数 194p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000221191
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0095

出版社内容情報

死の様相が変わりつつある中,「安楽死」「尊厳死」が盛んに議論されている.だが,ほんとうの「安らかな死」とはどういうものなのか.がん死や急増する肺炎死の事例から,現代の死,そして生のあり様を真摯に問い掛ける.

内容説明

高齢化が進む中で、死の様相も次第に変わりつつある。そんな中、盛んに「安楽死」あるいは「尊厳死」が議論されている。しかし、著者は、高度技術社会の死の現実を、豊富な事例を挙げて提示し、それらを安易に使うことに疑問を投げかける。まず、最近のがん死の特徴、とりわけ、その精神面への過酷な負担についてレポートし、そこで、現代医療の可能性と限界について考える。さらに、急増している高齢者の肺炎の実情を追い、そこから「老い」と「病い」の複合的な病像を解き明かしていく。そして、在宅医療の実例をとおし、今、ありうべき死、そして生について、また、家族の役割について改めて問いかける。長年、臨床医療にたずさわりながら、生と死に関するメッセージを送りつづけてきた著者の四半世紀におよぶ思索の総決算である。

目次

がん死の日々(患者よがんと闘え;死ぬことへ糸を紡いで;復興の戦士;家族たちの挽歌)
高齢死の時代に(たかが肺炎、されど肺炎;病棟ミステリー;高齢社会の生と死)
在宅に看る明日へ(生きる目的;いのちを織る)

著者等紹介

額田勲[ヌカダイサオ]
1940年神戸生まれ。京都大学薬学部、鹿児島大学医学部卒業。80年より、神戸みどり病院院長。89年より、神戸生命倫理研究会代表。終末医療のあり方、脳死・臓器移植など先端医療のあるべき姿、災害医療と人間疎外、現代日本人の死生観など、今日の生と死をめぐる問題に関して、第一線医療現場の視点から問い続けている
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