愛しすぎる家族が壊れるとき

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 201p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000220170
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

長年,家族援助にかかわってきた著者が,背景にある日本社会の権力構造を鮮やかに読み解く.なぜ,この息詰まるような支配・被支配の関係から抜け出せないのか.「家族の常識」「社会の常識」を1枚1枚はがし,まやかしの仲良し家族から安全な家族への脱却を提案する.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

38
嗜癖臨床の現場で問題を見つめ続けたカウンセラーとしてもともとの常識をひっくり返さなければ対処できない問題、それが「アディクション」という病理だ。親密な関係には危険が伴う。そういった家庭においては、距離のある関係、隙間風の吹く家族関係こそが安全であり快適なんだ、と説く。危険な対象からは離れること。親密な関係は容易に嗜癖的暴力的関係に転化しがちであるということは念頭に置くことだという。家族においてまず重んじるべき基準は「安全第一」だという。それほど家族というのは危ういものなのだ。2015/06/24

ヒデミン@もも

31
信田さよ子さんの本はほとんど読んでいるはずなので、10年以上前に出版されたこの本をおそらく読んでいるはず。 でも10年前に読んだときは、自分は母であり娘である立場で読んだのだろうな。私もずいぶん長い間、母に対していろんな想いがあったよ。今は娘を持つ親としての想いの方がずっと強い。 ACアダルトチルドレンの語源はアルコール依存症の親から生まれた子供。日本では多様な考えに変化している。2014/10/31

katoyann

23
家族イコール愛情という規範性の強い社会の中で、家族の権力関係によって生じる問題が軽視される状況を分析した本。冒頭に出てくる子どもの家庭内暴力の事例が生々しい。本書でも「支配の連鎖」という図式を援用して、最も弱い立場にある子どもに支配が向かう構造を分析している。その根幹にあるのは、男性が女性を支配するという権力関係だという。虐待事例の背景だけでなく、思春期臨床の背景にもDVが潜んでいるという実態を知り、少し暗い気持ちになるが、全般的に男性を頂点とした家族内の権力勾配の歪さが問題であることを知る。2023/03/06

DRYM_8

2
以前同著者別著作を読んだ時も、脳がフル回転する感覚で読み進めましたが、今回もそんな感じ。いいです◎私が抱くまざまな不信感に言葉を与えてくれるよう。本著作はやや古く、信田さんの考えも数年たった今またきっと進化しているので、最近出版されたものも読んでみたいです。2011/02/12

陽香

1
200306272018/07/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/445166
  • ご注意事項