岩波講座 東アジア近現代通史〈10〉和解と協力の未来へ1990年以降

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  • サイズ A5判/ページ数 399p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000112901
  • NDC分類 220
  • Cコード C0322

出版社内容情報

アジアはいま,物質的豊かさを見通す時代になったいっぽうで,冷戦構造が残り,脱植民地化の課題を抱え,ナショナリズムが国民感情を刺激し,歴史認識が対立の火種となっている.これまでの抵抗と抗争のための自国史の枠組みを克服し,平和と和解のための共通史を目指し,歴史認識問題に取り組む際の学術的視座を提示する.

内容説明

冷戦が終わり社会主義体制が終焉を迎え、世界はグローバル化と新自由主義化のもと、アメリカ一極支配の構図が現れたようにみえた。だがその一方で、アメリカ主導のグローバリゼーションへの激しい反発を招くことにもなった。「東アジアの奇蹟」と言われた経済は通貨危機に見舞われ、開発体制の崩壊とともに新たな政治動揺が東アジアを覆った。歴史認識問題も浮上し、アジアの国際関係が緊張感を増していくなか、共同体構想も様々に展開されていく。

目次

共同討議 和解と協力の未来へ―一九九〇年以降(世紀転換期の国際秩序;アジアにおける民主化潮流と逆流;戦後処理と歴史認識問題;東アジア世界の行方)
通空間論題(アメリカの世界戦略とアジア;東アジア域内の移住労働―製造業から医療福祉へ、外国人労働者から移民への模索;環境時代の到来とそのゆくえ)
個別史/地域史(経済成長から経済危機へ;アジアの政治動揺;共同体構想の課題と展望)

著者等紹介

和田春樹[ワダハルキ]
1938年生。東京大学名誉教授。ロシア史、現代朝鮮研究

後藤乾一[ゴトウケンイチ]
1943年生。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。東南アジア近現代史、日本‐アジア関係論

木畑洋一[キバタヨウイチ]
1946年生。成城大学法学部教授。イギリス現代史、国際関係史

山室信一[ヤマムロシンイチ]
1951年生。京都大学人文科学研究所教授。近代日本政治史、法政思想連鎖史

趙景達[チョキョンダル]
1954年生。千葉大学文学部教授。朝鮮近現代思想史

中野聡[ナカノサトシ]
1959年生。一橋大学大学院社会学研究科教授。国際関係史(米比日関係史)

川島真[カワシマシン]
1968年生。東京大学大学院総合文化研究科准教授。東アジア国際政治史、中国近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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