岩波講座 東アジア近現代通史〈9〉経済発展と民主革命―1975‐1990年

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  • サイズ A5判/ページ数 385p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000112895
  • NDC分類 220
  • Cコード C0322

出版社内容情報

アジアはいま,物質的豊かさを見通す時代になったいっぽうで,冷戦構造が残り,脱植民地化の課題を抱え,ナショナリズムが国民感情を刺激し,歴史認識が対立の火種となっている.これまでの抵抗と抗争のための自国史の枠組みを克服し,平和と和解のための共通史を目指し,歴

内容説明

ベトナム戦争終結後も緊張関係は続き、二つの同盟の接点では、カンボジア内戦、中越戦争、ソ連のアフガン侵攻といった紛争が生じた。東南アジア海洋部ではASEANが地域秩序の創出に成功し、国際関係での発言権を高めていく。東アジア各国はめざましい経済成長を見せ、周恩来・毛沢東を相次いで失った中国も改革開放政策をとり、市場経済化・国際経済との一体化を進めた。一方、韓国、フィリピンでは民主化運動が始まり、やがて市民革命が勝利する。社会主義は求心力を弱め、ペレストロイカ路線は冷戦の終結をもたらしたが、まもなくソ連は解体した。

目次

通史 経済発展と民主革命―一九七五‐一九九〇年
通空間論題(日本と成長のアジア;日本の地域構想とアジア外交;アジアにおける冷戦構造の変容と地域紛争―米中和解からソ連のアフガニスタン侵攻へ)
個別史/地域史(民主化と革命(韓国民主革命;「中華民国台湾化」の展開―台湾における「七二年体制」下の政治構造変動;ビルマの民主化運動と弾圧;改革開放と天安門事件)
市場化と開発体制(一九八〇年代の韓国経済と財閥―民主化と自由化のはざまで;マレーシアのエスニック政策とルック・イースト政策;中国社会主義市場経済への道;ドイモイ路線の起源と展開)
冷戦の解体とソ連社会主義の終焉(ソ連のアフガン侵攻;北朝鮮 危機からの脱出を求めて;ゴルバチョフの東アジア政策;「戦後政治の総決算」))

著者等紹介

和田春樹[ワダハルキ]
1938年生。東京大学名誉教授。ロシア史、現代朝鮮研究

後藤乾一[ゴトウケンイチ]
1943年生。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。東南アジア近現代史、日本‐アジア関係論

木畑洋一[キバタヨウイチ]
1946年生。成城大学法学部教授。イギリス現代史、国際関係史

山室信一[ヤマムロシンイチ]
1951年生。京都大学人文科学研究所教授。近代日本政治史、法政思想連鎖史

趙景達[チョキョンダル]
1954年生。千葉大学文学部教授。朝鮮近現代思想史

中野聡[ナカノサトシ]
1959年生。一橋大学大学院社会学研究科教授。国際関係史(米比日関係史)

川島真[カワシママコト]
1968年生。東京大学大学院総合文化研究科准教授。東アジア国際政治史、中国近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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