岩波講座 天皇と王権を考える〈2〉統治と権力

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  • サイズ A5判/ページ数 320p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000111928
  • NDC分類 210.08
  • Cコード C0330

出版社内容情報

国王・天皇の地位と権力は,現実の統治行為のなかでいかに観念され,機能するのか.地位の根拠,その継承の論理,貴族層の実態,宮廷の構成,植民地など,多面的な切り口から,王権・天皇制の骨格を解明する論点を提示.

内容説明

国王・天皇の地位と権力は、現実の統治行為のなかで、どのように観念され、実際に機能するのか。地位の根拠とその継承の論理、「戦う」「裁く」といった王の機能と行動、王を取り巻く貴族層のあり方、宮廷の構成、また植民地統治、帝国統治をめぐる問題まで、多面的な切り口から、王権・天皇制の骨格に踏み込む論点を提示する。

目次

序論
1 身分と行動
2 機能と行動
3 競合と連繋
4 永続と断絶
5 宮廷の構成
6 内から外から

著者等紹介

樺山紘一[カバヤマコウイチ]
1941年生まれ。専攻はヨーロッパ中世史
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感想・レビュー

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Ryosuke Tanaka

4
ヨーロッパ人に日本の天皇はあれはどうなっているんだみたいなことを聞かれることがあったので一応なんか読んでおくかと思い手に取った。対の章立てで天皇を世界史上の諸王権と比較するという構成は(必ずしも全部うまく行っているとは言い難いとはいえ)よくできていると思った。とくに明治憲法上の天皇大権の範囲をめぐる諸派閥の争いを描いた第一章が面白かった。2022/06/16

Toska

2
6つのテーマをめぐり、日本の天皇と世界各国の王権の研究者がそれぞれ一本ずつ論文を掲載するという興味深い構成。対象となっている国々も英、仏、露、中(清朝)、オスマンなど実に多彩。元々は土肥恒之の初期ロマノフ論が目当てだったが、それ以外も読み応えあり。いまだに「長く続いているから有り難い」という思考停止的な天皇受容が幅を利かせている中、本書のような他国の王権との比較を通じた相対化は重要な試みであると思う。2021/10/08

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