出版社内容情報
いま、改めて立憲主義というキーワードへの関心が高まっている。立憲主義とは、人間の人間に対する権力行使を「法の支配」に服させる企てであるが、それは「人の支配」を隠蔽合理化するイデオロギーにすぎないのだろうか
内容説明
「憲法」の役割とは何か。空疎な改憲論が横行するなか、いま、改めて立憲主義というキーワードへの関心が高まっている。立憲主義とは、人間の人間に対する権力行使を「法の支配」に服させる企てであるが、それは「人の支配」を隠蔽合理化するイデオロギーにすぎないのだろうか。立憲主義を問い直し、哲学的に再構築する。
目次
1 立憲主義の基礎理念を問い直す(市民的自由は憲法学の基礎概念か;社会契約は立憲主義にとってなお生ける理念か;「法の支配」の立憲主義的保障は「裁判官の支配」を超えうるか;権力分立原理は国家権力を実効的に統御しうるか)
2 現代思想に対する立憲主義の挑戦(共和主義ルネッサンスは立憲主義の死か再生か;公私区分批判はリベラルな立憲主義を超えうるのか;差異の政治は自己表出力なき者の人権を擁護しうるのか;リバタリアンは「立憲主義の為の闘争」を戦いうるのか)
3 立憲主義の哲学的脱構築と再構築(政治的リベラリズムにおける「立憲的精髄」は「暫定協定」を超えうるか;プラグマティズムは法の支配を否定するか;根元的規約主義は解釈改憲を放縦化させるのか;憲法の公共性はいかにして可能か)
著者等紹介
井上達夫[イノウエタツオ]
1954年生。東京大学、法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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