出版社内容情報
人類史上かつてないほどの激動を体験した20世紀は,人間の知的活動が最も活発に展開された時代でもあった.しかし今日その知的成果にも翳りが見え始め,人類に不安をもたらしている.この20世紀を思想史的に再考するため,現代思想のパラダイムを構成している言語・無意識・構造・システム・情報など主要な問題群を照射する.
内容説明
パリ経由で、軌条を広げた構造主義。死せるフーコー、生けるデリダら、主導者・継承者の轍に立ち会う。
目次
1 構造論の黎明(構造主義の成立;構造と形式―数学的存在へのアプローチ)
2 構造論の展開(誤解されるレヴィ・ストロース―適正な距離、力強い空虚、他者;ディスクールとは何か―ミシェル・フーコーの「考古学」について;円環とその外部―アルチュセール再読;古典との対話)
3 構造主義以後の課題(フーコーの狂気 デリダの狂気;否定と象徴形成;地図の圏域―認識論的装置として)