内容説明
本書は、生活水準の歴史的異文化間比較を、市場の成長を中心にすえた経済史の伝統に接続することを目的とする。比較の主軸を日本におき、主として西欧の、しかし潜在的には中国の歴史的経験との比較をも念頭に、近世から近代の工業化まで見通した、ユーラシア両端地域の比較経済発展論を構築する試みである。
目次
比較経済発展論
第1部 経済発展とは何か(生活水準の比較史;分業と市場と成長―概念整理)
第2部 近世の経済成長(生活水準の異文化間比較―一人当り産出高と実質賃金;二つのスミス的成長パターン;所得格差の動向;家族経済と土地・労働市場)
第3部 近代の分岐と収斂(産業革命―工業化の開始とその波及;諸国民の工業化)
工業化の帰結
著者等紹介
斎藤修[サイトウオサム]
1946年生まれ。68年慶應義塾大学経済学部卒。同大学経済学部助手、助教授を経て、一橋大学経済研究所教授。経済学博士。専攻は経済史、歴史人口学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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