出版社内容情報
国籍、戸籍、言語といった国家のメンバーシップをめぐる境界がアイデンティティをめぐってどのような政治力学を形成するのか。二人の「外国人」政治学者と気鋭の哲学者が徹底的に語りつくす。
内容説明
グローバル化のもと、国籍、戸籍、言語といった国家のメンバーシップをめぐる境界がアイデンティティをめぐってどのような政治力学を形成するのか。国民国家が様々にもたらす排除と包摂をテーマに、現代日本に生きる二人の「外国人」政治学者と気鋭の哲学者が、それぞれの視座からナショナリズムに切り込む白熱の議論。
目次
二一世紀にどう向き合うか―越境する対話の試み(早川敦子)
対談 二一世紀の国家とアイデンティティ(C.ダグラス・ラミス;姜尚中;萱野稔人)
著者等紹介
ラミス,C.ダグラス[ラミス,C.ダグラス][Lummis,Charles Douglas]
1936年、サンフランシスコ生まれ。元津田塾大学教授。政治学。1960年には海兵隊員として沖縄の駐留。除隊後に日本での活動を始める。現在は沖縄を拠点とし執筆活動を行う
姜尚中[カンサンジュン]
1950年、熊本県生まれ。東京大学大学院教授。政治学・政治思想史
萱野稔人[カヤノトシヒト]
1970年生まれ。パリ第十大学大学院修了。哲学、社会思想。津田塾大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
32
日本国憲法とアイデンティティで、ラミス教授は、国民は市民社会をつくり、現在まで続いている(18頁)のだが、この危機が安保法制である。萱野教授によると、重要なのは、国民を構成する原理は一枚岩でないということ。言語、文化、出生、国民経済の相互扶助的制度などで、国民の同一性が成り立つ(55頁)。2016/01/08
gollum
7
う~ん、萱野さん、司会ができていないっていうか力不足だな。C.ダグラス・ラミス氏、姜尚中氏の発言には考えさせられるものがあったが。2013/10/08
Sakana
4
薄く読みやすいのにも関わらず、重要な指摘がたくさん出ていたと思う。個人的には、国籍と戸籍の問題、それと国籍と責任についての話がおもしろかった。特に後者については、最近沖縄について考えていたこととも重なっていたので、そうそう!そうなんだよ!と思いながら読んだ(笑)。色んなエッセンスやポイントが凝縮されているので、この一冊からいくらでも議論を広げられる気がする。節ごとにディスカッションするのも楽しそうだな。2015/12/12
砂糖 翠
0
個々の論点は面白いものの、話が噛み合ってない2016/10/29
tuppo
0
甘えは許されない。なんて言ってすませていいものやら。2014/01/31