内容説明
不安定な非正規労働者、低処遇のワーキングプア、違法な労働環境に苦しむ者―進む労働破壊と貧困化。この現実を、若者がどのように受け止めているのか分析し、どのように変えていくべきなのか、どうやって変えていくのかを、具体的に提言する。
目次
働く若者たちの現実―違法状態への諦念、使い捨てからの偽りの出口、実質なきやりがい
共同提言 若者が生きられる社会のために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
16
リーマンショックを受け、派遣切りが問題化したことを受けて出版された模様。周辺的正社員(9頁~)。今、限定正社員制度が提起されているが、正社員という響きが非正規からは心地よい感じがするので、余計に不都合。中心的正社員との相違は、クビにしやすい制度かどうかではないか。任期の有無。ハロワなど、職員の方が求職者の方が多い時間もある。少なくとも、わたくしが居たときは役所全般に言えるが、職員がうようよい過ぎる。だから借金大国になっているのではないか。非正規にのみ矛盾を押し付けるのは即刻止めるべきだが、政権には期待薄。2014/03/07
かりんとー
7
(Amazon)最低賃金の引き上げにしても週休3日にしても、甘い言葉に騙されないようにしないとなあ。副業OKになってやったあと思ったら、正社員制度をなくすためだったとか。今の政府が何をやっても我々のいいようにはならないよね。2021/06/26
みぃ姉
3
社会保障政策全般が高度成長期の、終身雇用の時代を想定したものであることが問題であり、現代の問題と合致していない。また、労働問題に対して、雇用が激減している現代においては、職場に不満があっても転職に期待を抱くか、ひたすら我慢するしかない…という指摘には納得です。また、それに対する提言にも賛同できる部分が多い。人間らしく働く…ということを考える一歩にはなるかと思います。2011/01/23
ハンギ
2
学者や活動家の人が集まって書いた冊子で中身が濃かったのですが、三年前の内容なのにあまり実際改善されているとは言えず、まだまだ課題は多いなあと思いました。社会調査をされていましたが、正社員と周辺的正社員とを分けていたことが印象的です。名ばかり正社員が多いんですね。また安定的な職に就くのには大学卒の方が多いなど、社会的にも差別は進んでいるかもしれないと思った。正規雇用は性や勤続年数などの属性で給与が決まるが、非正規の方はシビアに技能だけで給料が決まって行くのは不公平でしょう。改善して行って欲しい。2012/05/15
meirokun
1
労働者派遣法のプレゼン資料作成のために、すらすらと読んだ。改正のために具体的な案がまとめられているのは非常に好感が持てた。日雇い派遣は全面的に禁止だー!2011/11/04