岩波科学ライブラリー
伝説の算数教科書“緑表紙”―塩野直道の考えたこと

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  • サイズ B6判/ページ数 118p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000074759
  • NDC分類 375.9
  • Cコード C0341

内容説明

オールカラーで絵本と見間違えるほどの算数教科書。造本だけでなく、算数は単に計算の習熟のためだけにあるのでなく、数の概念や演算がどのように生まれてくるかを日常生活と結びつけて理解できるように工夫された画期的な内容。こんな教科書が驚くことに戦前に使われていた。編纂にあたった塩野直道の思いと併せ、教科書や算数教育のあり方を問う。

目次

1 黒表紙から緑表紙へ
2 塩野直道は何を思ったか
3 数理思想と小倉金之助
4 緑表紙が吹かせた風
5 算数教育のこころ

著者等紹介

松宮哲夫[マツミヤテツオ]
1933年茨城県鉾田生まれで大阪育ち。緑表紙で学んだ最後の世代。1956年大阪学芸大学(数学)卒業。大阪市立天王寺中学校、大阪学芸大学(のち大阪教育大学)付属天王寺中学校副校長を経て、1981年大阪教育大学助教授、教授、同大学付属図書館天王寺分館長を歴任し1999年定年退職。内蒙古師範大学客員教授。数学教育学会相談役。数学教育学、数学教育史、日中数学教育交流史を研究。古書店巡りと俳句が趣味で『梨の花―句文集』(1999)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

11
算数のカリキュラムはいつからできたのか。そこに大きな影響を与えた教科書があった。尋常小学算術、別名「緑表紙」である。使われた期間はたった八年。しかし、多くの子ども達の記憶に残った。算術中心の黒表紙からカラーイラストの緑表紙の反響は大きく幼児に買い与える親も多かった。玉入れの玉数えから始まり、地球の大きさまで測定する(無限にも触れる)!。一方計算力が落ちるなどの批判も。さて、黒教科書の背景には形式陶冶説があり、形式的能力を育てれば自ずと他の学習にも転移(伸びる)するという考えで、これは公文式の考えと一緒だ。2017/02/11

calaf

10
昭和初期(10年〜18年頃)に使われた小学校(当時は名前が違う?)の算数の教科書。使ったのは昭和3年4月〜昭和9年3月に生まれた日本国民。著者はこれを用いた最後の学年だったらしい...カラーオフセット印刷だったのか...2012/12/13

takao

2
ふむ2022/09/29

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