内容説明
現代数学でもっとも重要と思われているもののひとつにゼータ関数があります。これは2、3、5、…、のように、1と自分以外には約数をもたない素数がもつふしぎな性質について、いろいろなことを教えてくれる関数です。それらを研究した三人の数学者に焦点をあてて、まるで生き物のようなゼータのふるまいについてやさしく語ります。ゼータはいまなお数学最大の難問といわれる「リーマン予想」など多くの分野に関係します。
目次
1 ピタゴラスからオイラーへ
2 オイラーからリーマンへ
3 ラマヌジャンという天才
著者等紹介
黒川信重[クロカワノブシゲ]
1952年栃木県生まれ。1975年東京工業大学理学部数学科卒。東京工業大学大学院理学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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calaf
7
素数の研究の発展であるゼータ関数。これを生物のように捉えようとするのは、この人の特徴でしょうか。以前読んだ同著者の『数学の夢 素数からのひろがり』にもほぼ同じ内容が書いてありました。それにしても、素数(自然数)というのは難しい...2013/03/07
やす
4
ごめんなさい、幾何級数的に難しくなるこの構成はなんとかならんのでしょうか?こういった薄手の本が名著となるたのめ条件にはテーマがひとつで掘り下げてあることが涵養と思いますが、数学の幹たるζ()は確かにひとつでも数学の全てたる重みがあって残念ながら成功していないと思います。キット出来のいい数学部の1年生あたりが読んで啓蒙されるようなものなんではないでしょうか。でもリーマン予想がまだまだ遥か遠いおそらく僕の生きているうちには解明されない予想であるらしいことがわかったというか書かれていました。リーマン唯者じゃねえ2011/03/04
魔魔男爵
4
表紙にゼータの鼓動と書かれているし、ガンマとゼータの関係など、ゼータガンダムのファンは必読。富野監督って数学にも造詣が深かったんですねえ…。悪役として数学史で小物扱いされるクロネッカーを、離散数学(代数学)と解析学(微積分学)の統一を目指していた先駆として捉えなおしているのも黒猫ファンは必読。2009/08/24
noritsugu
2
それぞれの人物伝か?と思って借りたらそうじゃなかった。数学に美を感じるというのはこういうところなんだろうなあ、と思った。2008/02/13
smj
1
この手の本のガンマ関数的に難しくなる構造どうにかして欲しい.2011/10/07