内容説明
食糧不足、絶滅の危機、地球温暖化、…。これらの言葉は今や日常化し、深刻さの度合いは強まる一方なのに、私たちの想像力はどこか萎縮してはいないか。世界中のあちこちで集計され発表される統計データが何を語るのか。無機質に見える数値の裏側に見え隠れする環境としての人間活動の実態を明らかにする。
目次
地球・環境・人間(スマトラ沖地震で明るみに出た環境破壊;地球の生態系が危機状況に;狂牛病(BSE)が加速するアマゾン破壊
枯渇する海―漁獲量の減少がはじまった ほか)
地球のあちこちから(ダム取り壊しのその後;滅び行く言語;つづく地球温暖化の異常現象;黄砂の当たり年)
著者等紹介
石弘之[イシヒロユキ]
1940年東京都生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞社に入社。ニューヨーク特派員、科学部次長などを経て編集委員。85~87年国連環境計画(UNEP)上級顧問。94年朝日新聞社退社後、東京大学大学院教授、ザンビア大使を経て、2004年12月より北海道大学公共政策大学院教授。この間、国際協力事業団参与、東中欧環境センター理事などを兼務。国連ボーマ賞、国連グローバル500賞、毎日出版文化賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
60
岩波書店発行の月刊誌『科学』に連載されたコラムをまとめたもの。環境破壊、生物の絶滅、疫病、気象などについて具体的な統計データとともに現状と課題が書かれている。どれもたどれば人間が原因のこと、自業自得というもののやっぱり憂鬱なデータばかりだ。またこれらの事実は良い方向ではなく悪い方向にしか向かっていない。一人ひとりが環境について真剣に考えてなどというレベルの問題ではないと感じた・・・・2017/03/01
calaf
9
環境問題を中心としたコラム集。どこかで聞いた事のある話が多かったものの、全く、あるいはほとんど目にした事も耳にした事もない話題もありました。北朝鮮の環境問題とか、言語の多様性の喪失危機とか。なるほど、現在はいろいろな意味で激動の時代だ...2013/05/30
takao
1
トピック2020/08/30