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岩波科学ライブラリー
金属なしでは生きられない―活性酸素をコントロールする

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  • サイズ B6判/ページ数 106p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000074605
  • NDC分類 491.4
  • Cコード C0347

内容説明

われわれは毎日金属を食べて生きている。金属がおいしいからではない。動物は植物と違い酸素を積極的に利用し動き回る自由を獲得した一方、有害な活性酸素を体内に抱え込むことになった。これをいかに抑え込むか。じつはある金属の摂取が決定的な役割をはたすという。どんな金属がどのようなしくみで役に立つのかを明らかにする。

目次

プロローグ―健康・長寿を考える
1 酸素の出現は地球の起源にさかのぼる
2 健康長寿と活性酸素・生体金属との関係
3 活性酸素を抑える物質―ワインや果物
4 解明されつつある生薬の作用―コーヒーの秘密
5 老化と生体金属
6 金属を利用して薬をつくる
エピローグ―生体金属の利用と活性酸素の制御

著者等紹介

桜井弘[サクライヒロム]
1942年京都市生まれ。1966年京都大学薬学部卒業。1971年同大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。1971年藤沢薬品工業(株)中央研究所勤務。1972年京都薬科大学講師。1975年徳島大学薬学部助教授を経て、1990年より京都薬科大学教授(代謝分析学担当)。生命と元素との関係を扱うbioelementologyや生命錯体化学biocoordination chemistryにもとづいてmetallodrugs金属含有医薬品の開発、活性酵素の生物無機化学、リアルタイムの生体分析法の開発やアロマファーマコロジーの確立などに興味をもって研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

calaf

11
人間を含む好気性生物にとっては酸素は重要なものの、酸素を取り込むことで必然的に発生してしまう活性酸素は非常に有害な物質。という事で、生体内では活性酸素を抑える仕組みが発達している。その中心には量的には微少ながら生物には欠かせない金属が重要な働きをしている...という事らしい...そしてそれを利用して、創薬等も行われているらしい...それは分かったのだけど、それで?という印象かも (大汗)2012/08/10

手押し戦車

9
酸素分子が肺を通り体内に入りヘモグロビンとタンパク質と結合し血液により各組織に運ばれ筋肉中ではミオグロビンに渡され蓄えられる。細胞に渡された酸素はアデノシン三リン酸ATPを作るのに使われるが一部の酸素分子は体内還元性をもつ物質から電子を奪いスーパーオキシドになり過酸化水素やヒドロキシルラジカルを作り活性酸素になる。抗酸化酵素はたんぱく質やミネラルなどを原料にしてつくられ酵素がお互いが関連し合って活性酸素と戦う。亜鉛や鉄となどのミネラルは不足しがちになるから食事はちょっと意識する。何事にも最適なバランス2014/07/26

お馬

2
現代のヒトは金属に取り囲まれた生活を送っているが、わかりやすいモノとしての金属の話ではなく、それが体内でどのような意味を持っているのか述べたのが本書である。老化の原因である「活性酸素」をキーワードとし、活性酸素を除去する生理機能にとって、金属がいかほどに重要な役割を担っているのかを書いている。ヒトは身近な元素を利用して進化を遂げ、その中で金属も利用されてきたのだが、それが体内に微量しか存在しなくても生理機能にとって主役的な役割があったのだと気付かされ、製薬においてもこの観点が重要なのだと再認識させられた。2021/12/22

takao

0
老化現象・寿命に関係2016/02/11

phmchb

0
『毛髪を科学する』の次に読み終わりました。

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