内容説明
DNA二重らせんの発見以来、もっとも大きな出来事としてヒトゲノムの解読があげられる。はたしてゲノムとは何か。シリーズ全体のキーワードでもあるゲノムについて歴史を概観し、細胞から個体まで、最先端の現代生物科学を理解するうえでの基本事項を解説する。さらにこれからの生物科学にとって必須の概念であるエピジェネティクスやバイオインフォマティクスについての概説および課題を示す。
目次
1 ゲノム科学への道―メンデルからワトソンのゲノムまで
2 ゲノムから細胞へ
3 ゲノムから個体へ―発生分化の基本
4 ゲノムの高度活用戦略―エピジェネティクス
5 ゲノムを読み解く―バイオインフォマティクス
付録 バイオインフォマティクス理解のためのデータベース
著者等紹介
小原雄治[コハラユウジ]
国立遺伝学研究所所長
吉川寛[ヨシカワヒロシ]
JT生命誌研究館顧問、大阪大学名誉教授、奈良先端科学技術大学院大学名誉教授
伊藤隆司[イトウタカシ]
東京大学大学院理学系研究科教授
上野直人[ウエノナオト]
自然科学研究機構基礎生物学研究所教授
佐々木裕之[ササキヒロユキ]
国立遺伝学研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Moloko
4
何とか読了したが、情報生物学のところはさっぱり。しかし、科学技術のリテラシーを学ぶためには入門書からトライしなくてはならないし、ゲノム医療で調べものをするのにやはり生命科学は外せない。ド文系でも内容の要旨はつかめるので入門として相応しい書物だったと思う2017/06/25
yk_tani
1
5人の共著による入門的教科書。5章と付録が特に素晴らしかった。ただし、イラストが中途半端な箇所があって残念(とくに1章)。イラストっぽくしたいなら、もっと簡略化したほうが良いし、かといって詳細な図として見るには不正確な点もある。各章の内容は、1)歴史, 2)オーミクス, 3)発生, 4)エピジェネティクス, 5)バイオインフォマティクス の各入門でした。2013/12/04