出版社内容情報
本書の構成は標準的ではない。閉曲線の持つ不思議な性質を通して、現代の幾何学の真髄を語ることに重きを置いた。時に悩み歓喜する数学者たちの営みを踏まえつつ、学問の歩みを活写する。幾何学のひとつの到達点を示す力作。
内容説明
本書の構成は驚きである。それは現代の幾何学に至る歩みを単に時系列的に説明していくのでなく、ひたすら閉曲線のもつ不思議な性質を通して、その特徴を再構成していく。解析や代数を含めて、20世紀までのあらゆる手法が、幾何の本質理解に見事に融合する。併せて時に悩み、時に歓喜する数学者たちの営みに思いを馳せながら、いかに学問が創造されてきたかを生き生きと描く。
目次
プロローグ―位置の幾何学
第1部 ユークリッド幾何学から位相幾何学へ(幾何学の系譜;ケーニヒスベルクの橋の問題;地図の塗り分けと2色問題 ほか)
第2部 解析学から位相幾何学へ(解析幾何学と巻数;巻数の応用;無限小解析―微分 ほか)
エピローグ―非ユークリッド幾何学
著者等紹介
砂田利一[スナダトシカズ]
1948年生まれ。1972年東京工業大学理学部数学科卒業。現在、明治大学理工学部教授。東北大学名誉教授。専攻は大域解析学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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