出版社内容情報
現代数学の表現形式で書かれた教科書.宇宙モデル,ブラックホール,重力量子化の試みなどを取り上げ,微分幾何学の手法に重点をおいて解説し,一般相対論の構造を体系的に明らかにする.
内容説明
一般相対性理論は、宇宙現象を解析する有力な手法として、あるいは相互作用の統一理論の出発点として、物理学の欠かせぬ基礎をなしている。本書では、宇宙モデル、ブラックホール、時空のダイナミクス、幾何学的な統一理論と重力量子化の試みなどを題材として取り上げ、それらを微分幾何学の手法に重点をおいて解説し、一般相対性理論の構造を体系的に明らかにする。本書で用いた微分幾何学の手法は、物理学の他分野においても今後大いに役立つ場面があると期待される。補章として最近の興味ある研究の中から4次元時空のコンパクト化、低次元重力、ブラックホール形成における臨界現象についても紹介した。
目次
1 多様体の力学
2 時空多様体
3 時空の対称性
4 一様な宇宙モデル
5 ブラックホール時空
6 時空の動力学
7 統一理論と量子化
補章