出版社内容情報
原始的な心の働きと考えられがちな喜怒哀楽の感情(情動).しかし情動は,我々の生存を積極的に支援する合理的なシステムなのだ.情動はいかに出現し,進化を遂げてきたのか.最新の理解をもとに,その本質に迫る.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
calaf
15
感情(情動)とは何で、どういう仕組みで発生(存在)しているのかという研究の最前線の紹介。これまで進化論的に淘汰によって残ったという考え方、人間社会のルールに沿う形で生まれてきたという考え方の二種類が中心だったが、これらを統合したような、より小さな個別要素の組み合わせによって理解しようという風になってきているらしい・・・ただしこの本の発行は1996年。2014/12/04
うえ
8
「チンパンジーの母子関係にヒトのそれと近似した愛着を認めることは容易である。しかし、雌雄の関係ということになると話は一変する。チンパンジーには乱婚傾向があり、その雌雄関係はきわめて一時的なものである…しかもそれは愛情ではなく力の行使をもってなされることが普通…チンパンジーと生活をともにし、その研究をライフワークとしているグドールでさえ、チンパンジー(の雌雄間)には「人間の愛の特徴であるやさしさ」に相当するものがなく、その点こそヒトとチンパンジーとの間に横たわる最も深い裂け目であるかもしれないと述べている」2022/05/19
takao
0
うーん。2017/03/02