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原子・原子核・原子力―わたしが講義で伝えたかったこと

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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000053297
  • NDC分類 429
  • Cコード C0042

内容説明

原子・原子核について基礎から学び、原子力について理解を深めるために、科学上の発見や研究の発展を歴史的にたどりながら、ていねいに解説する、物理学の入門書。福島原発の事故以来、後の世代にとてつもなく大きな負債をつくってしまった我々に何ができるか、問い続けてきた著者が、2013年に駿台予備学校千葉校で行なった記念講演(開校20周年、ボーア原子模型100周年)に基づくもので、やさしい語り口で記される。

目次

第1章 原子論のはじまり(化学原子論;歴史的な語りについて;力学のおさらい ほか)
第2章 イオンと電子の発見(重力をめぐって;電磁気学の初歩;電気分解の法則 ほか)
第3章 X線と放射線の発見(レントゲンとX線の発見;ベクトルとキュリー夫妻;放射線をめぐって ほか)
第4章 アインシュタインと光子仮説(光電効果をめぐって;放射線のエネルギー;光子の波動性と粒子性 ほか)
第5章 原子モデルをめぐって(有核原子;原子の古典モデルとその問題点;ボーアの原子モデル ほか)
第6章 原子核について(放射性元素の崩壊;核物理学のはじまり;核力と核エネルギー ほか)
第7章 原爆と原発(原子爆弾について;原発の事故について;使用済み核燃料の問題 ほか)

著者等紹介

山本義隆[ヤマモトヨシタカ]
1941年大阪生まれ。64年東京大学理学部物理学科卒業、同大学大学院博士課程中退、学校法人駿台予備学校勤務、科学史家。『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003年)でパピルス賞・毎日出版文化賞・大佛次郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

139
山本さんが駿台千葉校での講演録を書き足したもので最初はジュニア新書で出版するつもりだったようですね。山本さんの本を読むといつも自分ももう少し勉強しなければと思う気持ちがわいてきます。在野にありながら立派な本を何冊も出版されていて頭の下がる重いです。この本も、得意の科学史を織り交ぜての講義録です。高校生には少し難しいのかなあと感じられるところもありますが、これを読むくらいの水準があってほしい気持ちもします。2016/03/01

壱萬弐仟縁

27
教科書の体裁であるが、内容はかなり高度で門外漢にはチンプンカンプンかも。ジョゼフ・プルースト:化合物では作られた条件によらずその成分の比率(質量比)が一定=定比例の法則を提唱(5頁)。ファラデーの電気分解の法則:①電極に析出される物質の質量は、電解質溶液に流された電気量に比例する、②水素1gを発生させる電気量が、他の物質の化学当量に等しい量を遊離する(53頁)。中2年でやるオーム法則の辺りでトムソンの実験装置の陰極線は62頁~出てくる。2015/07/18

さきん

14
福島の原発事故後、「α 線」「セシウム」といった言葉が日常に入り込んでいる。一人ひとりが避けて通れない問題をなおかかえる現在、自分でものごとを判断するために、科学者の発見や研究の歴史に関するさまざまな話題をまじえ、原子・原子核について基礎からやさしく解説する。2015/09/27

koji

7
科学オンチですが、「怖いもの見たさ」のように、時折科学関係書を読みます。そのたびに跳ね返されて「自らの頭の悪さ」を嘆きながら、性懲りもなく時間をおいて科学関係書を手にします。本書も、久々に手に取った科学関係書ですが、「磁力と重力の発見」を読んで以来敬愛する山本義隆先生の本だけあって、240頁に科学と倫理の知性がぎっしり詰まっていて、最後は予想どおり跳ね返されましたが「実に楽しい格闘」になりました。ニュートン、マクスウェル、キュリー夫妻、アインシュタインに加えモーズリーが私の科学者列伝に加わりました。2016/01/09

mstr_kk

5
ちょっと難しいところもありますが、原子関係のことについてくわしく丁寧に書かれており、たいへん勉強になります。2019/04/16

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