遺伝子「不平等」社会―人間の本性とはなにか

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000050524
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C0045

出版社内容情報

ヒトは、進化心理学者のいうように遺伝子で「こころ」すら決められ、もともと不平等に生まれついているのか。学校教育には限界があるのか。子どものためにその遺伝子を改造することは許されるのか。遺伝子の権利は誰のものか……遺伝子をめぐるさまざまな難問題の核心を、気鋭の研究者たちが徹底的に掘り下げてゆく。

内容説明

「いのち」は誰のものか?ヒトは、進化心理学者のいうように遺伝子で「こころ」すら決められ、もともと不平等に生まれついているのか。学校教育には限界があるのか。子どものためにその遺伝子を改造することは許されるのか。遺伝子の権利は誰のものか…遺伝子をめぐるさまざまな難問題の核心を、気鋭の研究者たちが徹底的に掘り下げてゆく。

目次

1 男と女の狭間(男と女の狭間;性アイデンティティをめぐって;対談 男と女の狭間―小川眞理子VS池田清彦)
2 教育のパラドックス(教育のパラドックス;「ハズれ」を敬う教育;対談 教育のパラドックス―正高信男VS池田清彦)
3 心の在り処(心の在り処;二分法の呪縛;対談 心の在り処―計見一雄VS池田清彦)
4 「いのち」を誰が決めるのか(「いのち」を誰が決めるのか;自由は優生を支持しないと思う;対談 「いのち」を誰が決めるのか―立岩/真也VS池田清彦)

著者等紹介

池田清彦[イケダキヨヒコ]
1947年生まれ。生物学。早稲田大学国際教養学部教授。東京都立大学大学院博士課程修了。山梨大学教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GASHOW

7
遺伝子不平等社会というタイトルから、橘玲氏の遺伝子の不都合な真実と同じ事を予想してました。不平等なのは、遺伝子による先天的能力のことなのかと。そのことにも触れていましたが、エピジェネリックで発展するかしないかわからないという。人類進化で無毛になったことや声を出せるようになった理由がわからないままネオダーウィニズムはおかしいという。わからない遺伝子を改造して、未来の人類に影響を与えるような社会問題がテーマだった。不平等な社会を我々がつくり続けている。2016/08/09

\しおり/

3
大部分が遺伝子に関わる病気の話。ほとんどの病気は細胞で決まって、だから諦めなさいみたいな流れがなんか違う気がする。第4章で不平等性の論議がされていたけど、遺伝子操作可能な時代になっても人間のレベルが一緒で画一化した社会はつまらないってありがち。結局、能力は遺伝と環境の両方が作用しているって事実も意外性がなくてがっかり。2013/02/22

ポン・ザ・フラグメント

2
科学者が社会について語ると、その切り口が斬新で面白いのだけれど、度が過ぎれば独善的でついていけなくなってしまいます。これなんか正にその例。多様性とか言うわりに自分の意見を人に押しつけようとするのは嫌だなあ。今朝の新聞に「妊婦血液でダウン症診断」という記事が載っていたんだけど、こりゃシンクロニシティかと思いました。「他者」である胎児の生死を決定するのは身体の「自己」決定権ではないとする立岩真也の主張の前に立って、僕らはもう一度答えを出し直さなくてはならないのでしょう。たとえそれが結局同じ答えになるとしても。2012/08/31

mxnishi

2
やりようによっては面白くなりそうなタイトルなのに、つまらない。2008/06/21

noko

1
ホンマでっかTVで、お馴染み生物学池田先生の本。TVで拝見するよりも、こちらは真面目な内容だった。私は子育て中なので、教育のパラドックスが心に残った。LDは人口の6%、大体クラスに一人はいる。学校中心の教育体制や社会そのものが、障害を持った人にとって住みずらい体系に変わってきた。今までの教育システムは、均一でリーダーに従順で単純反復作業に強い人を育てるには向いていた。しかし、世界の工場としての役割を、中国や東南アジアにとってかわられた今、そのような人がいても日本はこの先伸びないのではないかと心配になった。2022/07/25

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