岩波セミナーブックス<br> ソシュールを読む

岩波セミナーブックス
ソシュールを読む

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  • サイズ B6判/ページ数 311,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000048729
  • NDC分類 801

出版社内容情報

ソシュールの提唱した文化記号学の理論を,その手稿と「一般言語学講義」の聴講生のノートから復元し,コトバを手がかりにして文化・社会の幻想性を解明・告発するソシュールの思想・方法の現代的意義を力説する.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

日の光と暁の藍

7
6年積ん読してようやく目を通すことが出来ました。話し言葉で書かれており、内容の理解度は別として大変読みやすい本でした。ソシュールが批判したこと、ソシュールの思想、が前半で様々な言い換えをしつつ、表現の仕方を変えつつ、展開されています。ランガージュの持つシンボル化能力について掘り下げられた九講、十講は読んでいて非常に知的興奮を覚えた。人はランガージュによって、時間・空間・過去・未来を思考、イメージすることが出来るようになり、欲望を産み出した、と。次は本書でも少し触れられているボードリヤールに挑みたい。2021/02/21

うえ

5
「ポール・リクールなどが、ソシュール的構造主義では、「体系の状態の共時言語学に力点がおかれ、変化の歴史的理論は二次的なものとされた」(『構造主義とは何か』ドムナック編)と考えたのは、大きな誤解です」「1955年以後続々と発見されたソシュールの手稿類にあたってみると、これまで彼の理論の集大成と思われていたバイイ、セシュエの『一般言語学講義』こそ、実はソシュール自身が一生批判し続けた主知主義、科学・経験主義、アトミズム的発想によって書かれたものであり…閉鎖的構造主義の書であったことが明るみに出された」2017/03/25

またの名

3
いつの間にか文庫化されてて泣く。モノではなくコトの関係主義、「言分け」による分節化を経てから事後的に見出される「自然」らしく思える所与、差異と対立の否定性によってのみ成立する価値等々のお馴染みの議論に加え、シニフィアンとシニフィエが分離不可能なこと、ランガージュ・ラング・パロールの区別といった誤解の多い点に精密な資料読解を加えながら注意を促す。非記号化というコード侵犯の試みをカオスとコスモスの永遠の往復運動として讃える結論がいくらか袋小路に陥っているように見えることは、既に某スキゾキッズが指摘していた。2013/10/01

なつき

2
『岩波セミナーブックス2 ソシュールを読む』読了。ずっと知りたかったソシュール、ようやく手を出せた。なぜ知りたかったかって、私はともかく時枝文法をもっと知りたいから。私は、構造主義には弱い理解しかなかったので、そこからはじめてくれて助かった。「読むこと」そして「差異」ということ。2017/05/25

belier

2
長いこと積読していた本。面白かったが80年代のにおいが濃厚だった。それと著者のダーウィニズムの理解に違和感を覚えた。著者はよくある誤解をしていたと思う。とはいえ、ソシュールの入門としてよかった。かなり大雑把にしかソシュールの考えを知らなかった自分も、理解の入り口までには行けた気がする。2015/07/12

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