出版社内容情報
幕末・維新期から高度成長を経た1980年代までを発展段階論的に再構成し,新しい歴史像提示を試みる.各巻とも総論で時代像を描くとともに,キーとなるテーマで章だてし,各時代の構造とその変動の実態を明らかにする.
内容説明
大正デモクラシー期と15年戦争期をあえて一つに括り、階級の成立と社会の大衆化に対応して政治と経済が密接に関連し、国家と大衆の役割がともに拡大した時代を浮き彫りにする。
目次
1 階級の成立と地域社会―労働・農民運動組織化とその影響
2 名望家秩序の変貌―転形期における農村社会
3 重化学工業化と経済政策
4 高等教育機関拡充と新中間層形成
5 内務省・民政党・総同盟と労働政策
6 斎藤実挙国一致内閣論―立憲君主制の再編と日本ファシズムの台頭
7 国際協調・地域主義・新秩序―三国同盟への日本外交の転換過程
8 戦時経済下の自由主義経済論と統制経済論―財界と経済官僚
9 総力戦体制と国民再組織―町内会の位置づけを中心として